元若ノ鵬の出廷微妙、裁判長が消極的
9月29日に八百長裁判の証人となる意思を表明した元幕内若ノ鵬(20=本名ガグロエフ・ソスラン)が、以後の裁判に出廷するか微妙となった。3日に行われた日本相撲協会と講談社の「八百長裁判」で、中村也寸志裁判長が先月末に提出された証拠申立書を見て、出廷に消極的な姿勢を示した。なお、次回弁論ではビデオ検証もされる見込み。
講談社側の“切り札”が不発に終わる可能性が出てきた。この日の弁論の中で、中村裁判長は元若ノ鵬が提出した証拠申立書を見て「この内容では(証人出廷には)消極的になりますね」と、裁判の本筋とのズレがあることを理由に、出廷申請の許可を見送った。
講談社側にとって朝青龍とも対戦経験のある元幕内力士はうってつけの証人だった。大麻事件が不起訴となり、先月8日に釈放されると、元若ノ鵬側に「八百長裁判で話してくれ」とアプローチ。同29日には元若ノ鵬が、会見を開き証人として出廷すると宣言。30日には証拠申立書を提出していた。だが、その証拠申立書に裁判長が難色示していることに加え、元若ノ鵬の興行ビザが11月18日に切れるため、次回裁判に間に合わない可能性も出てきた。
元若ノ鵬側も足並みが乱れている。解雇撤回を求めて協会を訴えた裁判の代理人である宮田真弁護士は、八百長裁判の証人になることには断固として反対の姿勢を示している。だが29日の会見以後、元若ノ鵬は「友達と一緒にいて会えない。心配しないで」と電話で話すだけで、直接会う機会を持てず、思うように説得ができないという。
中村裁判長は、陳述書の提出期日を10月20日までとし、その内容次第で証人出廷の是非と、次回期日を決めると話した。講談社側は次回裁判でビデオを用い、八百長を立証していく構えだが、満を持して用意した強力な味方が、効力を成さなくなる可能性が出てきた。
[2008年10月4日14時45分 紙面から]
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