武蔵川理事長(60=元横綱三重ノ海)が、2場所連続で謝罪からスタートする。9日の九州場所初日の協会あいさつで横綱朝青龍(28=高砂)の休場を観客にわびる意向を8日、明かした。就任直後の秋場所初日では大麻問題を謝罪したが、協会トップとして再び頭を下げるという。一方の朝青龍はこの日の朝げいこをキャンセル。前日7日は夜釣りを楽しむなど、マイペースを貫いている。

 武蔵川理事長が、朝青龍に代わって観客に頭を下げることになった。この日、九州場所の会場の福岡国際センターで行われた土俵祭りに参加。報道陣から初日の協会あいさつで、朝青龍の休場について言及するかを問われ、不本意ながらもそれを認めた。「入れなきゃいけないだろう。(朝青龍が)休むんだから」。

 就任直後の秋場所の初日には土俵上から大麻問題を謝罪した。直後に「これからは普通にあいさつにするよ」と話していたが、朝青龍が左ひじ痛で同場所を途中休場。千秋楽のあいさつでは「横綱朝青龍の休場は遺憾ではありますが」という文言を入れた。その上で朝青龍には「しっかり治療とけいこをして九州場所に備えるように」と伝えていたが、7日に休場が決定。前年は出場停止だったことから、朝青龍は2年連続で九州場所の土俵に立たないことになる。事態を重くみた同理事長は、自身に責任はないとはいえ、観客に謝罪する意向を固めたようだ。

 そんな協会トップの思いをよそに、朝青龍はこの日の朝げいこを休んだ。前日、師匠の高砂親方(元大関朝潮)からは「けいこ場に来るように」と言われていたにもかかわらず完全休養。近い関係者は「休養も治療のうちです」と話したが、福岡入りしてから始めた再起に向けてのけいこはわずか2日でストップした。繁華街で飲み歩くことは控えているようだが、7日には夜釣りをするなどマイペースぶりに変わりはない。

 一方で、朝青龍の復活を強く信じる人もいる。14日に定年を迎える部屋の床山・床寿は「私のために九州場所での優勝を約束してくれていたんだが、仕方ない。ただ、朝青龍は約束を守る男。初場所では優勝してくれますよ」と話した。朝青龍の左ひじ痛は完治しておらず、初場所休場の可能性も出ているが、さまざまな人がその行く末を気に掛けている。朝青龍は、この初日をどんな思いで迎えるのだろうか。【柳田通斉】