安馬が大関とりへ弾みのつく1勝を挙げた。過去5勝13敗、苦手とする琴奨菊を下手投げで転がし「ホント、ホント良かった」と笑った。「手つき正常化」に問題のある両力士の対戦。行司や三保ケ関審判長(元大関増位山)の「待った」が4度、かかった。「緊張してたんでね。逆に顔も張られて、目が覚めた」。押し込まれ、土俵を背にしながら左手だけでつかんだ白星。武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)は「あれだけ不利な体勢で勝てたのは、地力がついてきたということ」と目を細めた。
兄貴のように慕う横綱朝青龍は休場した。「自信持って相撲を取れ」と電話で激励されたという。場所前には連日、50番を超える番数をこなした。「けいこしたという自信がある。まあ、これからが勝負なんでね」。いきなり迎えた第1関門を突破し、勝負の場所が始まった。


