初場所で復活Vを果たした横綱朝青龍(28=高砂)が、「自己チュー」も復活させた。5場所ぶり23度目の優勝から一夜明けた26日、予定されていた会見に約80分も大遅刻。前夜の深酒が原因で赤い顔で「スイマセン」と殊勝に謝ったが、引退に関する質問に「しつこいよ」とムッとするなど、土俵の外でも“らしさ”が戻ってきた。この日の横綱審議委員会(横審)では優勝決定時のガッツポーズが問題になるなど、「お騒がせ横綱」としても再び目が離せなくなった。
朝青龍が美酒に酔いすぎた。優勝力士恒例の一夜明け会見。当初は東京・墨田区の高砂部屋で午後1時開始予定だった。千秋楽翌日のモンゴル帰国が恒例の横綱にとって、同会見は05年九州場所以来、約3年ぶり。だが、予定時刻に集まった約50人の報道陣は「2時くらいから行います」と告げられた。
結局、始まったのは午後2時18分。約80分の遅刻原因は「寝坊」。5場所ぶりに優勝した前夜は朝まで痛飲。「おいしいお酒でしたか」の問いに「遅れてスイマセン」と素直に謝ったが、復活Vから一夜明けて、土俵の外でも自己中心の「お騒がせ横綱」が復活した。二日酔いか、顔を赤らめて終始にこやかだったが、核心をつく質問にはムッとした。
--あと何年くらいやりますか
朝青龍
知らねえよ。どれくらいだと思う?
--5年ですかね
朝青龍
ちょっと、どうかな。
--3年くらい
朝青龍
しつこいよ。
--優勝できると思ったか
朝青龍
優勝してるじゃん!
最後はテレビで休場を勧めていた記者に「どうだった?」と逆質問。「私は3月に出るのがいいと思った」と記者が答えると、「オレは今場所がいいと思った」と勝ち誇った。
一方、前日の称賛の嵐から一転、この日の横審では優勝決定直後の「ガッツポーズ」がやり玉に挙がった。沢村田之助委員(76=歌舞伎役者)は「品格がゼロだと私も思う。国民性の違いもあるだろうけど、考えてほしい」。海老沢勝二委員長(74=元NHK会長)は複数の委員から同意見が出たとし「(武蔵川)理事長が『これまで例を見ないご意見ですし、私から朝青龍に注意します』と発言された」と説明した。
部屋玄関には初日に観戦したサッカー元日本代表中田英寿氏らから花が届くなど祝福ムードに包まれた。帰り際、朝青龍は少年ファンのサインの求めに快く対応。少年にしこ名を間違えられて注意すると、「そんな細かいこと言うなよ~」とため口で突っ込まれたが、笑顔を絶やすことはなかった。「朝青龍は帰ってきました」と声を張り上げたお騒がせ横綱。わがままぶりも戻ってきたのが心配だ。【近間康隆】

