横綱白鵬(24=宮城野)が、引退後は親方になることを公の場で初めて明言した。15日、日本外国特派員協会に招かれ、都内で会見。「親方になって弟子たちを育てたい気持ちはある」と話し、引退までに日本国籍を取得して日本相撲協会に残る意向を示した。

 その布石として「現役中に道場を作りたい。日本でもモンゴルでもね」と、道場開きの構想を明かした。かねて横綱双葉山を尊敬。双葉山も現役時代に「双葉山道場」を開いており、現在の時津風部屋へと継承された経緯がある。

 白鵬は「双葉山っていう力士を勉強している」と発言。さらに双葉山が得意とした「後の先(立ち遅れているように見えながら、組んだときにはすでに先手を取っている立ち合い)」についても触れ「『後の先』を目指して頑張っていきたいと思う」と熱弁した。

 ただ、日本国籍を取得することは、少なからずモンゴル国民の反感を買いかねない。白鵬も「お父さんはモンゴルの大横綱だから、その子どもはモンゴルに残ると思っている」と国民感情を理解しつつ「一生懸命やって認めてもらう。時間の問題だと思っている」とあくまで前向きだった。