<大相撲名古屋場所>◇3日目◇14日◇愛知県体育館
綱とりを目指す日馬富士(25=伊勢ケ浜)が、3日目でつまずいた。琴奨菊に立ち合い負けし、何もできないまま土俵を割った。「(立ち合いが)遅れちゃったね。完ぺきに負けた…。琴奨菊の方がいい相撲を取ったよ」。土俵下でしかめた顔が「綱とり黄信号」を如実に物語った。
過去7勝14敗と相性の悪い相手だった。それだけに、大関昇進を決めた昨年九州場所後には「お先に」と琴奨菊の闘争心をあおったこともある。この日の朝げいこでも「嫌な相手じゃない。まわしが固いから、突き放して行こうかな」と余裕すら見せていた。
夏場所後の横綱審議委員会(横審)では「14勝1敗で優勝」と「相撲内容」が綱とりへの最低条件として挙げられた。仮に1敗で連覇を遂げたとしても、その敗戦が苦手平幕力士に喫したとあっては、横審の心証がいいはずがない。武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)は「下位に落とせない状況で、一方的な負けはよくない。結果は最後まで分からないが、影響しないことはない」。この日、審判長だった高砂審判部副部長(元大関朝潮)も「横綱になる力士は苦手力士を克服していかねば」と厳しい。
気持ちを切り替えて?
の問いに「そんなに落ち込んでないよ。明日、自分の相撲を取るだけ」と日馬富士。だが綱とりへの道は、決して楽ではなくなった。【山田大介】

