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高見盛は落ちません/九州場所

寄り切った垣添をじっと見つめる高見盛(撮影・多田篤)
寄り切った垣添をじっと見つめる高見盛(撮影・多田篤)

<大相撲九州場所>◇11日目◇25日◇福岡国際センター

 西前頭11枚目の高見盛(33=東関)が、3場所ぶりに勝ち越した。今場所は大敗すれば十両落ちのピンチだったが、同5枚目垣添(31)を寄り切って8勝目を挙げた。前日10日目に負け越して関脇への陥落が決まった同世代の大関千代大海(33)が、この日から休場したが、角界随一の人気者はまだまだ土俵を盛り上げる。朝青龍(29)と白鵬(24)の両横綱も危なげなく勝って全勝をキープ。平幕で1敗だった東前頭9枚目嘉風(27)が2敗目を喫し、賜杯争いは「横綱マッチレース」の様相を呈してきた。

 高見盛はふだん以上に胸を張って、花道を引き揚げてきた。立ち合いでやや受けに回ったが、得意の右がスポッと入り、垣添を寄り切った。「自分でも信じられなかった。勝ち負けを考えないで、思い切り取りたいと思った」。夏場所以来の勝ち越しを11日目に決めた。

 前日10日目に同世代の大関千代大海が負け越し、関脇への陥落が決まった。来年初場所で6敗した時点で引退すると公言したことに「やっぱりさみしい気持ちはある。同じ学年だから。でも同情してたらダメ。明日はわが身なんだから」。自身も今場所は10敗以上の大敗で十両陥落の危機だっただけに、気持ちをあらためて引き締めた。

 頑張り続けなければならない理由がある。今年6月に先代親方(元関脇高見山)が定年を迎え、現東関親方(元前頭潮丸)から部屋の「広報部長」への就任を要請された。部屋頭としての自覚が芽生えた。東関親方が言う。「オレがいなくなってから、けいこ場で若い衆に胸を出すようになったんだよ。今までは、自分のことでいっぱいいっぱいだったみたいだけどね」。

 先場所前には初めてノートパソコンを購入した。福岡市内の部屋でも暇があれば開いている。「ほかの力士のブログとか見たりしている。いろいろな情報収集をしなきゃいけないと思ってね」。相撲に役立っているかは「分からん」と言うが、研究熱心な姿勢が、好結果に結び付いているのかもしれない。

 3場所ぶりの給金にも「(歓楽街には)行かない。近所でギョーザと飯とラーメンぐらい。遊ぶのは(場所が)終わってから。今は相撲に集中したいから」。優勝争いは両横綱に絞られつつあるが、角界の人気者は最後まで場所を盛り上げる決意だ。【山田大介】

 [2009年11月26日9時48分 紙面から]


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