福島県双葉郡富岡町出身の三段目巨東(20=玉ノ井)が13日、避難中の地元関係者にエールを送った。実家は富岡町で、福島第1原発と第2原発の間に位置し、避難指示が出ている。この日朝、兄広次さんから連絡があり、両親や姉が無事に避難できたことを確認できた。「僕が地元に残っていたら、パニックになっていた。みんなで助け合って、生き延びてほしい」と言葉を絞り出した。

 玉ノ井部屋では、序二段東浪(26)、世話人・大日岳(44)も双葉郡出身で、2人とも両親の避難は確認できた。伯父が双葉町町長という大日岳は「みんな、無事でいてほしい。同級生や知り合いがいっぱいいる。まだ連絡が取れない親戚もいる」と話した。先代の玉ノ井親方(元関脇栃東)の出身地・福島県相馬市にあった合宿所は、津波に流された。当代の玉ノ井親方(元大関栃東)は「今は現地に行っても足手まといになる。いずれ、避難所などでちゃんこか何かしてあげたい」と話していた。