<大相撲名古屋場所>◇5日目◇14日◇愛知県体育館

 東前頭13枚目の磋牙司(29=入間川)が、人気者の高見盛から初白星を挙げ、3連勝を飾った。低い立ち合いから頭をつけ、もろ差しになって主導権を握ると、休まず攻めて押し出し。高見盛とは、新入幕だった昨年春場所で敗れて以来、2度目の対戦となったが、ひときわ大きな相手への声援にも動じなかった。序盤戦を3勝2敗と白星先行で乗り切り「今は集中できている。いい感じで中盤戦を迎えられる」と、終始笑顔で話した。

 この日の取組には永谷園の懸賞も1本(6万円)かけられており、うれしいおまけ付きとなった。懸賞は新入幕の時以来1年4カ月ぶり。一瞬、行司から受け取らずに土俵を下りようとしてしまい「(所作を)忘れていたよ。体のケアに使おうかな」と、苦笑いしつつも、幕内に戻ってきた実感をかみしめた。「この流れで、攻防のある相撲を取っていきたい」と、内容も追求するつもりだ。