<大相撲秋場所>◇5日目◇15日◇東京・両国国技館

 大技が出た。西前頭9枚目磋牙司(29=入間川)が栃乃若に一本背負いを決めた。相手の攻めをこらえ、左腕を肩にかついで豪快に投げた。幕内での一本背負いは、04年夏場所で豪風が金開山に決めて以来、7年ぶり。記録を聞かされると「そうなんですか…。腕ひねりかなと思ったんですけどね」と振り返った。幕内で最も低い身長166センチの磋牙司に対し、栃乃若は196センチ。30センチ低い小兵の活躍に観客による敢闘精神評価アンケートでも1位を獲得。「お客さんに応援してもらえるのはうれしい。粘りのある、しつこい相撲を取っていきたいです」と充実感を漂わせた。