新横綱日馬富士(28=伊勢ケ浜)の兄弟子が、秋巡業中に弓取り式を務めることが13日、分かった。伊勢ケ浜親方(52=元横綱旭富士)から指名を受けた三段目の聡ノ富士(35)が今月から稽古を始め、26日の広島市、27日の山口・宇部市の巡業で弓取りデビューを果たす。

 弓取り式は、結びで勝った力士に代わって勝者の舞を演じる。支度部屋に最後まで残る横綱の部屋の力士が慣例的に務める。だが、白鵬の宮城野部屋は小所帯のため、同じ一門の祥鳳(春日山)が務めていた。日馬富士の昇進を機に、新たな弓取り力士が誕生する。

 この日も弓取りの稽古を行った聡ノ富士は「もういけると思います。大銀杏(おおいちょう)を結えるのもいい経験。お客さんには、弓を回す見せ場で盛り上がってほしい」と話した。来年中の本場所デビューが見込まれている。付け人が大役を務めることに日馬富士は「うれしいです。いいニュースですよね」と話していた。