日本相撲協会は24日、初場所(来年1月13日初日、両国国技館)の新番付を発表した。新小結に昇進した松鳳山(28=松ケ根)は、初ものずくめ。部屋創設22年目で初の三役力士となり、駒大出身としても初めて。来年は、大関候補の仲間入りすることを誓った。

 初ものずくめだった。松鳳山が新小結に昇進。90年1月に創設した松ケ根部屋から、5人目の関取が平幕のカベを破った。駒大から、角界入り3人目で初の三役。会見場となった稽古場の上がり座敷には、後援者から差し入れられたタイが置かれた。松ケ根親方(元大関若嶋津)は「三役でタイって、初めてじゃない?」と驚いたように言った。

 先場所、東前頭2枚目で10勝を挙げ、初の敢闘賞を受賞。身長177センチの小兵は、相手の懐に入る相撲で3大関を破った。幕内7場所で三役に上がった。「毎場所、自分でも実感できるくらい力がついたのが分かった。体重も増えて、当たり負けしなくなり、伸び伸び相撲が取れました」。先週、体重計に乗ると、初めて140キロに増えていた。

 松ケ根親方は「今日はいいとして、明日から努力して、もう1つ上を狙ってほしい」と大関昇進も期待した。松鳳山は妙義龍、豪栄道、栃煌山の名前を挙げ「あの中に入っていきたい。周りの人に大関候補と言われるようになりたい。三役で勝てば、そう言われますから」と次の目標を口にした。初場所初日は、白鵬戦が有力。新年初白星かつ、横綱戦初勝利に挑戦する。【佐々木一郎】