<大相撲初場所>◇2日目◇14日◇東京・両国国技館

 都内は大雪に見舞われ、力士も大混乱だった。特に苦労したのは、国技館から距離が離れた部屋の関取衆。千葉県松戸市の佐渡ケ嶽部屋から通う大関琴欧洲は、普段は車通勤だがこの日は渋滞に巻き込まれ、到着したのは土俵入り直前。その道のりを「車、車、走って、走って、電車、電車」と話し「3時間かかった」と冷や汗をかいた。

 同じ松戸市内にある鳴戸部屋の大関稀勢の里も、車通勤をあきらめJR馬橋駅から電車に乗り込んだ。乗客もビックリしたはずだが「何の反応もなかったんですけど…」と苦笑。それでも「(雪の上は)歩き方が分からない。すり足をしないと」と、重心を下げて歩いた効果で勝利をあげ「出足が良かった」と笑った。

 幕内の臥牙丸は、国技館内で肝を冷やした。ぬれた階段に足を滑らせ「7段くらい滑り落ちた」と、赤くなった左足のスネをさすった。小結栃煌山は、墨田区の春日野部屋からいつもは徒歩通勤だが、この日は安全第一でタクシー通勤。「(料金は初乗りの)710円でした。近くて良かった」とにっこり。道中苦労せず国技館に着いて大関鶴竜も撃破し、笑いが止まらなかった。