<大相撲九州場所>◇2日目◇11日◇福岡国際センター

 幕内2場所目の西前頭7枚目の遠藤(23=追手風)は、宝富士(26=伊勢ケ浜)に敗れ2連敗となった。

 力尽きた。34秒4。幕内に入って自身最長の取組で、遠藤は豪快に倒れた。右おっつけからの突っ張り。「イメージ通り」の立ち合いで、1度は宝富士を押し込んだ。だが、左半身となり右上手が取れない。「(圧力が)強いです」。まだ、白星はつかめなかった。

 取組前、自身の応援ボードに気づいていた。大分県宇佐市から駆け付けた19人の応援団。5年前の大分国体で、石川県の選手団として民泊した先の人たちだった。当時、遠藤を泊めた田口昭治さん(69)は「ひょっとこのお面をかぶっておどけていた子だった」。九州の地元の人たちからの熱い声援。「親方が(審判で)いたので、キョロキョロしたら怒られそうで」と顔は向けられなかったが、残り13日を乗り切る力になった。

 「昨日よりいい相撲」という上で「我慢です」と言い聞かせた。「先場所の自分と今場所は違う。そこを修正していかないと。あと2つ、3つは」。覚悟している。だから焦りはない。