ブルガリア出身の大関琴欧洲(30=佐渡ケ嶽)が日本国籍取得の意向を固めたことが22日、分かった。師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)によると、申請に必要な書類上の手続きを済ませており、来年中にも取得できる可能性があるという。欧州出身力士が日本国籍を取得すれば初めて。

 日本相撲協会は「年寄名跡の襲名は、日本国籍を有する者に限る」と規定している。琴欧洲は1年前から準備を開始。「相撲界でいろいろなことを学んで育ててもらった。自分も恩返しがしたい」と話し、引退後は親方として後進の指導に当たることを希望している。関係者によると、09年5月に結婚した麻子夫人の旧姓「安藤」を名乗ることが濃厚だという。

 琴欧洲は開催中の九州場所をかど番で迎えたが、左肩負傷で4日目から休場。来年1月の初場所で関脇へ転落することが決まっている。