<大相撲夏場所>◇6日目◇16日◇東京・両国国技館

 大関琴奨菊(30=佐渡ケ嶽)が、前頭4枚目遠藤(23=追手風)との初対戦から3連勝を決めた。「ぶちかまして相手の頭をかち割るくらいの気持ち」で立ち合いにすべてをかけた。左を差して寄り、土俵際で突き落としを食らいかけたが、相手の左足を渡し込んだ。「そう簡単に(三役に)上がらせない。僕らも苦労しましたから」と壁になった。

 5日目の嘉風戦勝利後には「孤独になる」と集中力を高めることに重きをおいた。本紙が15日付1面(東京版)で報じた、サッカー日本代表FW本田圭佑の「俺は(ミランで)孤立している。あえてね」の言葉に影響を受けての決意だった。この日の取組後は「すべて100%で気持ちを高め、出し切ったら付け人が癒やしてくれる」と本田哲学で結果を出した。

 右大胸筋断裂の影響で、申し合いを始めたのは今月3日。体は万全ではない。遠藤の成長を問われても「こっちも必死で分からない」。自身を追い込んだ1勝だった。