大相撲の新関脇逸ノ城(21=湊)が立ち合いを試行錯誤した。10月31日、福岡・古賀市の部屋で、三段目以下の若い衆3人と計42番の申し合いを行った。その立ち合い。最初の4番は右手を先について立ったが、途中から両手同時に変更した。

 実は秋場所は左手を先についていた。師匠の湊親方(元前頭湊富士)に「右手を先について立った方が、左前まわしが取りやすい」と指導を受け、場所後から試してきた。しかし、この日は4番で断念。「(右手先は)慣れていないんで、やりにくい」。

 相撲を取り始めて3日。「昨日よりダメ。足も背中も張って、重たいし硬い」とぼやいた。稽古の終盤には「ぼーっとして集中できていない」と、従来の左手が先に下りて、慌てて引っ込める場面も。師匠には足の開きも狭めるよう指導されているが「手に集中して、足は全然ダメっす」。体同様に頭も、疲れていた。