大相撲初場所で史上最多33度目優勝を全勝で飾った横綱白鵬(29=宮城野)が26日、審判部を痛烈批判した。東京都墨田区の宮城野部屋で行われた一夜明け会見で、取り直しになった13日目の稀勢の里戦について言及。納得いかない様子で「子供が見ても分かる。なぜ取り直しになったのか。2度とないようにやってもらいたい」などと、異例の注文を付けた。<白鵬の審判部批判発言>

 -大記録を全勝で決めた

 白鵬

 疑惑の相撲が1つあるんですよね。これは、いかがなものかと。13日目ですね。みなさん、知ってるでしょう。勝ってる相撲ですよ、1番目は。その時は分からなかったけど、帰ってビデオを見たけど。子供が見ても分かるような相撲なんでね。なぜ、取り直しになったのか。あの大鵬親方が、45連勝して勝った相撲が、負けになった。それからビデオ判定ができた。なのに、ビデオ判定は何をしたのか。本当に悲しい思いでした。ビデオ判定があれば、大鵬親方のあの負けもなかったかも。連勝記録も続いていたかも。もう少し緊張感をもってやってもらいたい。負けてたら(自分の)優勝記録が止まったかもしれない。勝てたから良かったけど。

 -優勝した後も集中して相撲を取れたか

 白鵬

 ビデオ判定の方も、元お相撲さんでしょう。取り直しの重みも一番分かっているはずじゃないの。簡単に取り直しと言うのはやめてくれと思いながら、その日夜、ビデオで見たんですよ。こんなの2度とないようにやってもらいたい。そう思ってやってましたけどね。本当に肌の色は関係ないんだよね。この土俵に上がって、まげ結ってることになれば日本の魂なんですよ。みんな同じ人間です。

 -記念の優勝が全勝になったが

 白鵬

 13日目は苦労しました。(稀勢の里と体が)重なって落ちましたから、よく分からなかった。13日目に決まったのも久しぶりで帰った後、ビデオを見た。悲しかった。盛り上がりどうこうじゃない。こっちは命を懸けてやってますからね。