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朝青龍、謹慎破ったら解雇も

- 臨時理事会の出番を待つ朝青龍の師匠、高砂親方(撮影・神戸崇利)
日本相撲協会が1日、横綱朝青龍(26=高砂)に事実上の最後通告を行った。東京・両国国技館で臨時理事会を開き、けがで夏巡業の休場届を出しながら母国モンゴルでサッカーに興じた朝青龍に、2場所出場停止と4カ月間30%の減俸、九州場所千秋楽の11月25日までの謹慎処分を下した。現役横綱への出場停止、減俸処分は史上初で、現役力士への謹慎通告も史上初という異例ずくめの処分。朝青龍はこの日から117日間、自宅から部屋、病院への外出しか基本的に許されない。協会は、謹慎を破った場合には解雇処分も辞さず、という厳しい姿勢を打ち出した。
予想された以上の厳罰が朝青龍を待っていた。臨時理事会は、師匠である高砂親方(元大関朝潮)を外した14人で開かれ、約25分間で終了。会議室の外で待機していた高砂親方が呼ばれ、北の湖理事長(元横綱)から「朝青龍は4カ月30%の減俸。2場所の出場停止。九州場所千秋楽までの謹慎。師匠は4カ月30%の減俸とする」の処分を言い渡された。
理事の間からは「クビにすべきだ!」「巡業は朝青龍が思うほど、軽いもんじゃない!」という厳しい声が相次いだという。北の湖理事長は「ファンあっての大相撲ということを重視した妥当な罰則」と振り返った。大相撲の看板たる横綱に出場停止、減俸処分だけでも、伝統ある角界では異常な事態。さらに、罰則規定にはない謹慎処分が加わるという、前代未聞の決着となった。
謹慎期間はこの日から、九州場所千秋楽までの117日間。理事を代表して会見を行った伊勢ノ海親方(元関脇藤ノ川)は「自宅、部屋、病院のほか、特別な理由がない限り、謹慎するということです」と説明した。家族で食事に出掛けることも許されない。当然、モンゴルに帰国することもダメ。九州場所への部屋帯同はいいが、宿舎の外には出られない。朝青龍は事実上の「軟禁状態」に置かれることになる。
仮に「謹慎破り」が発覚した場合は、罰則規定で最も重い「解雇」もあり得るという。ある理事は「破ったら次はアウト。理事会でもそういう話が出た」と証言。処分内容を電話で朝青龍に伝えた高砂親方も「謹慎処分を破ったら解雇されると認識している。本人にもその趣旨を伝えた」と話した。
厳しい処分を下したことに、伊勢ノ海親方は「今回の件だけでなく、今までの積み重ねが少なからず判断に影響したと思う」とも話した。過去の旭鷲山とのトラブルや無断帰国、土俵上での横綱らしくない振る舞い、モンゴル巡業に向けての勝手な署名活動など、協会内部に積もっていた朝青龍に対する不満が、一気に噴き出した格好だ。
北の湖理事長は「横綱は成績、結果、責任を求められる地位。深く反省してほしい」と朝青龍の改心を期待。高砂親方も「(謹慎処分を)破らないと信じている。特に見張り役を付けることは考えていない。21度の優勝をムダにはしないと思う」と話した。協会の判断を重く受け止め、失った信頼を取り戻すよう努力するのか。朝青龍は今後、行動でそれを示すしかない。
[2007年8月2日15時37分 紙面から]
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