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琴光喜悲しみこらえ気迫の15番

- 終戦記念日のこの日、黙とうする琴光喜
土俵の上で、大関琴光喜(31)は鬼の形相を崩さなかった。15日、豊真将、垣添らと15番の申し合い。肩で激しく息をするほど、気迫のこもったけいこを見せた。大関琴欧洲(24)もぶつかりげいこで胸を出し、琴奨菊(23)はファンへのサイン会をこなした。先代佐渡ケ嶽親方の悲報から一夜明けたこの日。弟子の関取3人衆は、山形・酒田市での巡業を全うした。
この日朝、3人は巡業部副部長の不知火親方(元関脇青葉城)に呼ばれた。「気持ちが乗らないとケガする恐れもある。今日はけいこをしなくてもいいぞ」。「分かりました」と答えた声はともに沈んでいた。だが、琴光喜はいつもより5番近く多く、申し合いをこなした。
先代親方の思いを感じていた。佐渡ケ嶽親方は「巡業から帰るというのは先代が一番嫌う。供養は、しっかりけいこして1つでも番付を上げること。関取衆にもそう伝えました」。3人は14日夕方にバスで北秋田から酒田へ移動する直前、先代の手術が成功したと聞いた。その30分後の休憩所で、急変したと連絡があったという。受話器を通して声を掛けるしかできなかった悔しさ。一夜明け、ともに「今日は…」と口を閉ざした。だが、周囲にはこう漏らした。「秋場所で、やるしかない」と力強く。【今村健人】
[2007年8月16日9時39分 紙面から]
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