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北の湖理事長も50%以上の減俸処分

- 報道陣の質問に答えながら相撲協会を後にする北の湖理事長
時津風部屋の序ノ口力士、時太山(当時17=本名・斉藤俊さん)が死亡した問題で、日本相撲協会の北の湖理事長(元横綱)は4日、時津風親方(57=元小結双津竜)の解雇に合わせ、自らを50%以上の減俸処分にする決意を固めた。ほかの理事9人は一律30%の減俸で、期間は未定だが、最長で6カ月になる。いずれの処分も5日の臨時理事会で決定する。理事長の減俸、協会幹部の連帯責任とも前代未聞。解雇処分を回避しようと抵抗した時津風親方も、角界を去る覚悟を決めた。
北の湖理事長が、自らの責任を初めて形にする。若い力士が命を失ったという重い事実を協会全体の責任ととらえ、時津風親方の解雇と同時に、自身の月給を50%以上カットする方針を固めた。歴代9代の理事長の減俸は前代未聞だ。ある協会関係者は「期間は3カ月から6カ月になると思う。それだけ理事長も責任を感じている。臨時理事会で正式に決められる」と打ち明けた。
ほかの9人の理事は一律30%減俸。既に朝青龍問題で8月から4カ月の30%減俸処分の高砂親方(元大関朝潮)は、11月までは計60%の減俸になりそうだ。
朝青龍問題では自身の責任に言及しなかった北の湖理事長も、今回は協会トップとしての責任を痛感していた。苦手なテレビカメラの前では、自身の進退を問われて「師匠が一番責任を痛感すべき」と答えたが、時津風親方のクビを切っただけでは、世論が収まらないと分かっていた。
監督官庁の文部科学省では松浪健四郎副大臣が「真相が究明された時には理事長、理事の責任も問われる」と発言。ただ、問題の立件前に時津風親方を解雇となれば、同時に自らの責任の取り方も明確にすべきと考え、この日も執行部と約3時間の詰めの協議を行っていた。
その上で自己弁護のために協会に乗り込んできた時津風親方との面会を拒絶した。応対を武蔵川事業部長(元横綱三重ノ海)と伊勢ノ海理事(元関脇藤ノ川)に任せ、「(理事会に)厳しい姿勢で臨むことに変わりはない。世間を騒がせ、協会の名誉を傷つけたことは大きい」と言い切った。厳しい言葉は、自らの強い覚悟の表れでもあった。
だが、これで大相撲界への不信感が払しょくされるという保証はない。文部科学省から突き付けられた課題は5項目で、クリアしたのは「関係者の処分」の1点だけ。「減俸で片付けるのか」という議論も出てくるはず。北の湖理事長の真価が問われるのは、今後の対応と改革案次第だ。
[2007年10月5日9時38分 紙面から]
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