<世界バレー2010女子:日本3-1トルコ>◇2次リーグE組◇7日◇代々木第1体育館

 若き大砲、江畑幸子が21歳の誕生日に、勝利の立役者になった。世界ランク5位の日本は、同22位のトルコに3-1で快勝した。試合前に年齢以上の得点をチームメートに宣言していた江畑が「公約」通り、両チーム最多の24得点をたたき出した。明日9日に対戦する同21位の韓国に勝ち、セルビアがロシアに負ければ準決勝進出が決定する。

 江畑が誕生日を自ら祝った。1-1で迎えた第3セット。16-10からバックアタックで相手ブロックを2連続でぶち抜くと、ガッツポーズをつくった。高校時代は無名。今年4月に唯一下部リーグから招集された21歳が、そのままチームを勢いに乗せ、勝利の原動力になった。

 実は試合前の練習では「21歳だから21点以上取る」と、チームメートに“公約”していた。結果は両チーム最多の24得点。22得点のエース木村も「今までにないぐらいすごかった。思い切り打てば全部決まる感じだった」と驚いた。江畑も「大人になりました」と笑顔を見せた。

 サーブレシーブが乱れて上がったトスも、体をひねった苦しい体勢から打ち込んだ。相手ブロックを見て、クロスに決めたり、ワンタッチを狙う“大人のテクニック”も披露。「中途半端に打つんじゃなく、思い切って打つことを心掛けました。終わってみればいい誕生日になりました」と振り返った。

 スパイク力を生かすため、守備力の不安を承知で江畑を起用している真鍋監督は「打つの専門(笑い)。守りはほかの5人がカバーする。今日は良かった」と合格点を与えた。だが「調子が悪ければ迫田に代える」と、くぎを刺すことも忘れなかった。【小谷野俊哉】