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4月18〜23日の競泳日本選手権。女子平泳ぎの田中雅美(中大)が日本新7連発、同背泳ぎの中村真衣(同)が50メートルタイムトライアルで世界新と、記録ラッシュで会場の東京辰巳国際水泳場が沸いた。100メートルなら1秒、200メートルなら2秒は自己ベストが伸びるという関係者もいる「高速プール」。シドニー五輪代表21選手を送り出したこの水泳場の秘密について、事業普及係主任宮本慶子さん(39)は水質の良さ、波を吸収するロープなどを挙げた。 (1)水がきれい 最新のろ過装置を備え、透明度は水道水よりも優れている。つまり飲み水よりもきれいな水。学校のプールで感じるような塩素臭さもない。「屋内プールなので、大気汚染の影響を受けないのも大きいと思います」。 (2)設備がいい コースを仕切るロープは波を吸収する機能を持つ。水がプールから常にあふれ出るようにしてあり、壁面で波がはね返るのも防いでいる。水深は最高で3メートルに達し、底面からの波の影響はゼロと言える。「隣で泳いでいる人の影響を受けることは、ほとんどないはずです」。 (3)観客席が片側だけ 固定3635席、仮設1400席の合わせて約5000席の観客席を持つが、すべて片側(スタート時の選手の左側)。両サイドからの観客の声援を受け、感じるはずのプレッシャーが軽減される。「心理的な圧迫感がないようです」と宮本さん。観客席を設けていないサイドは大きな窓ガラスになっているが、大会中は遮光され、太陽光によって選手がまぶしく感じるのを防いでいる。 (4)相性がいい 選手にとっては「以前このプールで自己ベストを出したことがある」と思うと、リラックスして泳げる効果がある。記録を出した時の水着を使い続ける選手が多いのと同じように、辰巳で泳いでいること自体が縁起を担いでいると言える。 (5)東京にある このプールでは、高校生以下の選手が参加するジュニア・オリンピック(JO)も開催される。全国のジュニア選手は、標準記録を切ってJOに出場することが大きな目標になっている。宮本さんは「高校野球の甲子園のように、地方の選手にとっては辰巳があこがれの場所なんじゃないでしょうか」と話した。辰巳で泳げる喜びは好記録と無関係ではなさそうだ。 辰巳で気持ちよく泳いだ五輪代表21選手が、シドニーでメダル量産を目指す。【五輪取材班】
◆東京辰巳国際水泳場 1993年(平5)オープン。設備、規模とも国内最大級。50メートル×25メートルのメーンプール、25メートル×25メートルのダイビングプール、50メートル×15メートルのサブプールがある。ジャグジー、トレーニングルーム、会議室5つ、水泳科学相談室なども備えている。個人や団体にも貸し出しているが、大会期間中は利用できない。地下鉄辰巳駅から徒歩10分。東京都江東区辰巳。 (2000年5月11日付) |