Sydney2000 cm
  ▼シドニー五輪メーン ▼競技メニュー ■日程 ■連載メニュー

20世紀 有終の祭典 支える人々 シドニー日本人会事務局長加藤康博氏
日の丸3000本支援策

 会場が日の丸の旗で埋め尽くされたら、それが日本選手にとってどれほど心強い味方になるだろうか。応援のシンボルは30センチ×45センチの日の丸――。シドニーで、こんな熱い計画が着々と進行している。日本人在住者2万人ともいわれるシドニー日本人会と、商工会議所が強力なタッグを組み、心温まる支援態勢を計画中だ。

 日本人在住者のうち8割がいわゆる駐在員、残り2割が永住者。駐在員の平均的な駐在期間は4年で五輪周期と同じだ。シドニーが五輪開催地になる確率も考えると、希少価値は高い。「4年に1度のビッグイベントが、その時、駐在している場所で開催されるということは、私個人としても本当に幸運なことです。ですから日本から来る選手団が、少しでもいい成績を残せるようにお手伝いしたいんです」。そう語る日本人会の加藤康博事務局長(37=名古屋商工会議所)は、昨年3月に着任した。

 準備はそれ以前から進められていた。その支援策の目玉が、日の丸をはためかせての応援。「チケットを購入して会場へ行ってください、とは言いにくいので、入手した方は持っていただこうということです。声は伝わりにくいですからね」と加藤事務局長。日本人会および商工会議所の会員から募金し、それを資金に日本の業者に発注する。製作費は1本約300円で3000本を目標にする。無料の沿道で観戦できるマラソンやトライアスロンのバイク、ランは最大の効力? を発揮しそう。「周回コースの競技などは応援をお願いしやすいですね。逆に選手の皆さんには、どの辺で応援してもらいたいか、の情報をお待ちしてます」と話す。

 支援策の2つ目の柱は、ボランティア活動。対象は日本選手、役員やその関係者だ。「何らかの依頼があるとき、連絡は事務局に来るはずです。その際、迅速に対応できるよう、事前登録をします」。可能性が高いのは、宿泊所の紹介と通訳。ホテルは予約でほぼ満室状態とあり、会員の自宅を紹介する。さらに歓迎会か慰労会の開催、8月下旬を目標に選手のプロフィルや日程表などを掲載した情報誌の発行も検討している。「会員の意見もいろいろありますが、皆さまの意見を尊重しながらまとめたいと思います。最大の目標は選手の方々にご迷惑をかけずいい成績を挙げていただくこと、そのための環境をつくろうということです」。夢に向かって共に闘ってくれる仲間が、日本選手にはいる。【五輪取材班】


 ◆2大組織 シドニー日本人会は米沢常克氏(伊藤忠豪州会社)が会長を、商工会議所は北原冬樹氏(豪州三井物産)が会頭を務める。いずれも任期は1年で6月30日には会長(会頭)選挙が行われる。日本人会は約260社(約1650人)で、商工会議所は約250社で構成される。加藤事務局長は日本商工会議所からの派遣要請で着任(3年契約)している。日の丸は両会員に限定せず一般にも無料配布する予定

(2000年5月26日付)

 

nikkansports.comに掲載の記事・写真・カット等の転載を禁じます。
すべての著作権は日刊スポーツ新聞社に帰属します。
Copyright2000,Nikkan Sports News.