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20世紀 有終の祭典 新種目に迫る テコンドー(2)
分裂問題は国際交流での意見対立

 日本テコンドー連盟(以下連盟)で昨年11月に発覚した分裂騒動。五輪の新競技となり、日本の出場も決まっていたからこそ、世間の注目を浴びた側面は否定できない。連盟の円山和則理事長(49)は「連盟にとっては、宣伝になって良かったよ」と笑いながら振り返る。

 4つの団体が存在した日本のテコンドー界は、うち1つが連盟に吸収合併される形で消滅し、2つが連盟との協力態勢に入った。一昨年10月に連盟入りし昨年2月に理事長に就任した円山氏は、「表舞台進出」を任された形で、国際交流の推進など連盟改革を進めた。だがそれを好ましく思っていない人もいた。

 円山氏の前の理事長、高橋信義氏は、1981年(昭56)に日本テコンドー協会(連盟の前身)を設立。日本にテコンドーを広め、88年に日本オリンピック委員会(JOC)に準加盟まで発展させた功労者だ。高橋理事長時代の役員たちの一部が、円山氏の手法に反発した。円山氏は「簡単に言うと、何も知らないやつが上に立ったっていうジェラシー(しっと)ですよ。(理事長に就任してから)五輪選手2人も決まったし。何十年もテコンドーをやってきた人間なら、だれでも抵抗すると思いますよ」との見方をする。

 分裂騒動の大きな原因をつくったのも五輪だった。新競技になったからには出場権獲得を、とする円山氏は、昨年7月の世界選考会(クロアチア)で、日本選手団団長に許明信氏を指名した。同氏は連盟と協力態勢にある在日大韓テコンドー協会の会長で、本場韓国でも知られた存在。同選考会で樋口清輝(大阪経法大)が五輪出場権を獲得し、同氏は「代表を決められなければ日本に帰ってこないという覚悟だった。今後も日本テコンドー連盟と在日大韓テコンドー協会が一体になり好結果を出したい」と話した。だが、円山氏が理事長就任以前の役員の一部は、在日大韓テコンドー協会との協力態勢に不満を持っていた。

 収束までは早かった。JOCが主導する形で騒動発覚から13日後に合意。円山氏に反発するグループが少数だったこともあるが、せっかくの新競技だから、という思いが関係者にあったのは容易に想像できる。【五輪取材班】


 ◆シドニー五輪の新競技・新種目 新しく採用された競技はテコンドー、トライアスロンの2つ(計10種目)。重量挙げの女子、自転車のケイリン、体操のトランポリンなど23種目も新たに採用され、新種目は合わせて33になる。

(2000年4月2日付)

 

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