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20世紀 有終の祭典 新種目に迫る テコンドー(3)
歌舞伎町の営業経験生かした連盟運営

 昨年11月に起きた日本テコンドー連盟(以下連盟)の分裂騒動を乗り切った円山和則理事長(49)は、知人に請われて昨年2月に理事長に就任したばかり。在日大韓テコンドー協会との協力態勢をつくり、五輪出場権も獲得した。「おれの本業? 何だっけねえ。もう忘れちゃったよ。去年から、テコンドーの仕事しかしていないからね」。

 円山氏がオーナーの株式会社「ナイタイ」は、週刊レジャー紙「ナイタイスポーツ」など、風俗関係の出版物を中心に発行している。今年初めに話題を集めた阪神野村監督の沙知代夫人のセミヌード写真集「Stay Young Forever」も発売。円山氏は広告代理店を退社した後、25歳で風俗情報紙の発行を決意したという。東京・歌舞伎町で広告を取るために歩き回り、現在のナイタイスポーツ創刊に結び付けた。テコンドーとの出合いは、連盟の理事と知り合いだったナイタイ幹部の勧め。運営面などで尽力してほしいと強く、連盟入りを要請された。

 「足のボクシング」と呼ばれるテコンドーの速さ、迫力、面白さ……。魅せられた円山氏は1998年(平10)10月に連盟入り。ナイタイで築いた経営力を生かし始めた。五輪の新競技に決まったが、連盟自体は組織基盤が安定しておらず、五輪競技を統括する国内組織としては人手も収入も少な過ぎた。円山氏は一昨年まで東京・浅草の本部道場の2階にあった連盟事務所を、ナイタイ本社がある新宿に移し組織の立て直しに着手した。

 「連盟を維持するには月に500万円、年に6000万円はかかるんだよね。今でもスポンサーを探しているよ」。歌舞伎町を歩き回った経験が生きた。スポンサー料で補えない部分は、自らの私費も投じたという。五輪代表樋口清輝、岡本依子の2選手は現在、韓国で長期合宿を組んでいる。一昨年まではその資金もねん出できなかった。円山氏の精力的な動きは、五輪競技という追い風に乗って実を結んだ。【五輪取材班】

(2000年4月3日付)

 

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