Sydney2000 cm
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20世紀 有終の祭典
「五輪への提言」(下)
柔道・古賀稔彦さんと競泳・長崎宏子さんが本音対談

マスコミ対応はプラス思考で

 現代の五輪選手は、マスコミ、世間の目など、さまざまなプレッシャーと闘わなくてはならない。

 古賀 柔道や水泳は、普段は注目されないけど、五輪になればすごく注目される。メダルが取れるから。最初はうれしいけど、結果を出せなかったときにマスコミの大半が、その選手が立ち上がれないぐらいまで書き立てる。自分も1988年ソウル五輪3回戦敗退で経験しました。若かったというのもあるけど、自分の中で対処できない。人間不信みたいになったこともあった。

 長崎 (84年ロサンゼルス五輪時の)私は幼かったこともあって、すずちゃんと同じようにマスコミ嫌いでした。頭では人より速く泳ぐとか、自分のベストを更新するとか、それしか考えていない。でも写真のストロボや黒いレンズがワーっと向かってくる。水着を着てますし。自分でとにかく速く泳ぎたいのに、変なことを聞かないで、邪魔しないでっていう感じだけでずっと過ごしていた。

 古賀 どうせ五輪に出るなら金メダル取りたい。自分が一番そう思っている。周りの声に対しても「おまえたち以上に、オレがそう思っているんだ」って考えたんです。そう思えば、周りの声も自分の力になるんじゃないかと。勝っても負けても、自分を常に応援してくれる仲間がいるし、家族がいる。プラスはプラスで、マイナスも自分にプラスになるような考え方をつくっていく。経験を重ねるうちに、そう思えるようになりました。

 長崎 今、マスコミの報道とか、昔とずいぶん変わってきている。選手とマスコミが互いに高めあっていけるように、指導者がうまくフィルターになってあげなきゃいけないじゃないかな。私も、もうちょっと高品質のフィルターがあれば良かったって、コーチと話したんです。日本水連の中にメディア対応のセクションがあってもいい。千葉選手のように、性格うんぬんと言われている選手だって、水連が抱えている選手には変わりない。だから、誇りを持って、みなさんの前にお出しできる選手ですって、変身させてあげてもいいんじゃないですか。それを、連盟がたたいてどうするのっていう感じ。

 古賀 選手は、五輪までの短い期間でやらなきゃいけないことがいっぱいある。その上、自分でマスコミ対応まで考えていられない。結局、自分次第なんだけど、前向きな姿勢で心配せずにやれと言うしかないね。

【五輪取材班】

(2000年6月6日付)

 

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