<11月15日更新>

今こそ"勝負"の時!! 頂点めざして… 諸隈直樹

諸隈の写真   9月9日からスタートした秋季関東大学男子1部バレーボールリーグ戦。  今季こそ優勝を狙う法大は予選リーグ終了時点で3勝4敗。得点率で上位に滑り込んだ。  そして10月1日、上位4チームによる決勝リーグが行われ、予選リーグ1位の中大との1戦を終えた。結果はストレート負け。現在は3勝5敗の4位となっている。(最終順位は編集時不明)

(写真=身長190センチ。高い打点からの豪快なスパイクが魅力の大エース。抜群のリーダーシップを持ったキャプテンでもある諸隈)

司令塔変更

 ミス――。主将・諸隈直樹(営4)がチームについて語る時、今季は特にこの言葉を多く使う。
 7月に行われた東日本インカレから現在、セッターを前村(法3)に代えた。「東日本の途中から代えたが、前村の方がアタッカーを打たせることができた。その結果3位に入れた」(吉田監督)からだ。

  

秋季リーグ開幕

 だが初戦の東海大戦で早くも1敗。練習では合うコンビがうまく合わない。また「真鍋(営2)が首を傷め、畑田(営2)と小泉が二人で入ったことで、大味でミスの多いバレーに」(監督)なってしまった。
 その後亜大、専大に対して連勝するが「自分達以上に相手がミスをしてくれただけ」と手放しでは喜べない諸隈直。何かしっくりいかない。そんな気持ちから出た台詞である。

 

 苦悩

 予選リーグの中大戦。東日本の覇者で3連勝中の相手にストレート負け。特に2セット目は弱い面が前面に出てしまった。「セッターとのコンビが合わなかったり、レシーブ陣のミス」(諸隈直)が多く出た。ここでも"ミス"だった。
 大黒柱である諸隈直も一人では勝てない。持ち味であるパワー溢れるスパイクが、時に轟音を響かせ、時にただ押し込むだけのものになってしまっている。全てはコンビ次第。
 「自分自身の調子はいいんですけどね」(諸隈直)。「試合になると焦ってしまう…」(前村)。誰よりも成長を望まれる前村。どんなボールでも打ち切るだけの力を求められる諸隈直。試合中頻繁に声を掛け合う2人がいる。一体どんな言葉を交わすのだろう。

  

もう一回りの成長

 「しかし以前よりずっと粘り強くなった。ミスしながらも簡単には負けていない」(監督)。そこに法大の本当の強さが見えている。武器は充分持っているのだ。サーブで崩し、決めていく場面や法大ならではの高さのあるブロック。そして爆発の待たれる小泉。「素質は申し分ない。もっと自分を出してほしい」(監督)。「調子は悪くないけど、決めなければならないところでふかしてしまったり…、僕はミスが多いから」(小泉)。彼は諸隈と並ぶエースになることができる人間であるだけに期待は大きい。
 順大に勝利した後は3連敗中の法大。「もっと"勝ちたい"という意識を見せろ」(監督)。
 得点率で順位が決定するなど今リーグも大混戦。力の差はほんの僅かである。どうしたら勝つ為の僅かな一歩を踏み出すことができるのか。
 彼らはわかっているからこそ苦しむのだ。

(出崎 明子)


 俺らにさわるとヤケドするぜ!(青山・大角)

 

青山 晃 198cm・営3

 「ブロックの中心としてよくやってくれている」と監督が称賛する青山は大型のレギュラー陣の中でも最も長身。もともとレフトだったのだが、その高さをいかすためセンターに転向。
 東日本は怪我のために欠場したものの今リーグは初戦から出場し7日目終了時点でブロック3位にランクインしている。

 

大角 竜敏 195cm・営3

 プレーの柔らかさをかわれ、1年からレギュラーとして活躍してきた大角。「今季の調子はまずまず」と言うが「経験を生かし自信を持ってチームを引っ張ってほしい」と期待する監督の注文は厳しい。
 「チームが勝つことを考えてやるだけ」という大角の存在は既に、チームの勝利に不可欠となっている。


行け行け 2年生トリオ!!(真鍋・松本・畑田)

 今年の法大バレー部を2年生が元気なプレーとひときわ大きな声で盛り上げている。スパイクの安定している畑田(営2)、高さはないが小技でうまく攻める真鍋(営2)、そして今年リベロに抜擢された松本(法2)、この3人にインタビューしてみた。

―自分の持ち味は?
 松「レシーブでしょう」
 畑「バックアタック!!」
 真「盛り上げることくらい」

―いつも元気なのはなぜ?
 真「キャラだから、それしかないからです(笑)」

―今リーグはどう?
 松「中大戦では自分を見失ってしまいました」
 真「調子いいです!!」

―決勝リーグへ向けて
 松「自分のプレーをするようにしたいです」
 畑「ミスをなくしたい」
 真「声を出してそれでチームに貢献したいです」

 「力をあわせてチームのムードを上げていきたい!!」と快く答えてくれた3人。彼らが法大を背負う日は近い!!


成長願う(前村直樹)

 「何百本、何千本とトスを上げた」(前村・法3)。
 セッターを前村に固定することを決意した監督。後の夏休みは「つきっきりで」(監督)練習した。くる日もくる日もトスを上げ続ける前村の姿が見える。練習前も練習後も…。
 「あいつはレギュラーになってよくやってくれてるとは思う」(監督)。しかし、今リーグ通して「コンビが合うときと合わないときが」(諸隈直・営4)見られ、その度に『絶対勝つ』という気持ちが空回りする。「まだまだです」(前村)。誰よりも悔しい思いを味わう男がいた。
 「課題はたくさんある。スパイクを打たない分他で目立たないと」(前村)ならない。193cmの大型セッターはブロック面でも有利である。サービスエースも見られた。あとはトスだけなのだ。
 「大事な場面でのトスワークなど、ちょっとしたところの問題。もう一皮むけてほしい」と監督は願う。
 「チームの足を引っ張らないように。とにかくやるだけ」(前村)。何百、何千と上げたトスを無駄だとは思いたくない。そのためにも前村はトスを上げ続けていく。
 ――これからも。


野球五輪代表 廣瀬

広瀬の写真  神宮のヒーローが舞台を世界に変えた!20世紀最後の五輪に、われら法大から廣瀬純(営4)が野球日本代表として出場した。初のプロ・アマ混成チームで臨んだ今大会。プロの参加で、アマの代表参加枠はわずか「16」に。この狭き門を見事にくぐりぬけた。

(写真=五輪代表として2試合の先発を含む7試合に出場し、打率2割9分4厘、打点1と結果を出した廣瀬)

ハンパは嫌い

 「何かひとつでも得意なもの、やりたいことを持ってほしい。中途半端な大学生活を送ってほしくない」。帰国後のインタビューで、廣瀬は法大生に向けてこんなメッセージを残した。語り口は淡々としているが、野球一筋の男の言葉には重みがある。五輪出場という大きな経験が、さらに廣瀬を成長させた。

五輪への道

 7月24日、廣瀬は五輪代表に選出された。「プレッシャーは全然ありません。中途半端なことはしたくない」とキッパリ。だが、この裏には苦悩の日々があった。6月下旬、米国で開かれた日米大学野球で、ケガが廣瀬を襲う。盗塁を決めたときに右足首を捻挫。その後の代表合宿では別メニューをこなした。「(五輪出場は)正直無理」という気持ちと「選ばれたい」という気持ちが頭を交錯する。ケガのほうも「回復するのを待つしかない」と本人が言うように耐えるしかなかった。それを乗り越えシドニーへの切符をつかんだ廣瀬には、もはや気負いなどないのだ。

五輪での財産

 五輪開幕。世界のトップアスリートの集結。選手の目つき、プライド、土壇場での集中力、緊張感―世界を肌で感じた瞬間だった。
 「野球観を変えさせられました」。これが五輪での一番の財産だという。廣瀬の考え方をそれほどまでに覆した大きな何かをつかんだようだ。「これからさらに自分に厳しくしていくんだろうな」と冷静に話す廣瀬からは終わりなき追求が見えた。

連覇に向けて

 日本は5大会連続のメダル獲得を逃す。日本ベンチは誰もが涙に暮れた。だが、廣瀬からは意外な言葉が聞けた。「確かに悔しい。しかし次は(六大学)リーグ戦だ」。この気持ちの切り替えも五輪で得たうちのひとつである。全存在を賭けて戦う姿勢を学んだ。廣瀬には次の舞台が待っている。
 秋季リーグ前半戦を終えて、現在、法大はつらい現状にある。慶大戦で勝ち点を落とした。春秋連覇に向けて、もう負けられない。大学最後のリーグへのこだわりは熱い。法大優勝の鍵はこの男が握っている。

(梅原 みのり)


二高魂!日橋

日橋の写真  甲子園のスターが多く、層の厚い法大。その中で法政二高出身の日橋広和(文4=写真)はスタメンをつかんだ。
 入学当初、彼は仲間との力の差を感じながらも「4年あればなんとかなる」と闘志を燃やした。「練習を見られるのが好きでない」という日橋。みんなを見返すために、陰で黙々と練習に励んだ。持ち前の俊足に加え、課題だった打力もフォーム改造により克服、そしてつかんだスタメン。今春、打率・378という成績でベストナインに選ばれた。そこにはもう、4年前の力の差など存在しない。  「みんなが目立てるよう、俺は陰で頑張る。チームに貢献できればそれでいい」と謙虚な姿勢を見せる。しかし、彼は「陰」の存在ではない。今季ここまで本塁打3、打点10と大活躍をしているのだ。
 いつも淡々と話す日橋だが、二高出身という話に触れると表情は一変。「甲子園に出ていなくても頑張れることをみんなに見せたい。後輩たちを勇気づけたい」そう力強く語った。大学野球は甲子園のスターだけが活躍する場ではない。それを証明するために日橋のラストシーズンは終盤戦へ……。

(小田桐 由紀)


7連覇へ 開幕連勝! アメフト部

 関東大学アメリカンフットボールリーグがいよいよ開幕。法大アメフト部も7連覇へ向けスタートした。初戦、筑波大に苦戦したが、二戦目の防衛大戦では、貫禄を見せつけ圧勝。関東制覇、悲願の甲子園単独優勝に向けて始動した。

 「勝てたのは良かったが内容にはかなり不満の残る試合だった。」主将・志賀が言うように、初戦は幸先の良いスタートと言えるものではなかった。
 1Q、法大は最初のシリーズでTB小高が先制TDを決める。しかし、その後押される展開が続き、2Q開始直後、同点のTDを許す。3QにQB井川からTE日田へのパスTDで再びリードを奪うが、終了直前、FGを決められ、格下の筑波大 に互角の戦いを強いられる。4Qに突き放し勝利こそ収めたが、7連覇に向け不安の残るスタートとなってしまった。
 迎えた第2節防衛大戦、そこには不安を微塵も感じさせない、生まれ変わった王者の姿があった。
 TB薄衣のランTDに始まり、トマホークスは怒涛の攻撃を展開する。QB井川を中心に攻撃陣は確実にゲインし、守備陣も学生界随一のLB陣を中心に無失点、5つのファーストダウンに抑え、チームを勢いづけた。
 大森監督は「チーム全体の足が地に付いてきた。しかしまだ満足できない部分が多くある。井川についてはもっと高いレベルのプレーを求めている。今の出来では満足していない」と、QB井川を中心とした攻撃陣に更なる期待を抱いている。
 志賀主将も「今年は若いメンバーが多い。まだ改善できる余地は多くあると思うし、これからの成長も期待できるチーム」と語る。 2戦を終え確実に成長してきているトマホークス。リーグを確実に突破し、プレーオフ、そして甲子園では完成した最強トマホークスを見せて欲しい。 

(武田 教秀)


開幕ダッシュ!サッカー部

 昨秋、法大は2部7位と低迷、入替戦のピッチに立っていた。辛くも2部を死守したが、どん底を味わった。あれから1年、9月15日、第74回関東大学サッカーリーグ戦開幕の日、1部昇格をかけた法大の新たな戦いが始まった。
 全7試合という短期決戦においてカギとなる開幕戦。昨年優勝の東農大を相手に3−2で逆転勝ち。第2節も亜大に2−1で勝ち、首位に躍り出た。見事な開幕ダッシュにも課題は明確である。2試合連続での後半ロスタイムの失点。横谷監督も「大きな反省点」と連勝にも満足していない。混戦が予想される2部リーグでは最終的に得失点差で順位が決まることも十分考えられる。不要な失点は可能な限り防いでおかなければならない。
 第3節、昨年1部の明大に1−1で引き分け。この時点で2勝1分の第2位につけている。「負けてないので合格点をつけたい」とゲームキャプテン・藤原(社4)はこの結果を分析している。残り4試合。この勢いを保ち優勝に向かいたい。1部昇格へ向け視界良好だ。

(鈴木 優介)

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