今春のリーグ戦では4位と2年間守り続けた六大学リーグの王者の座から陥落した早稲田。開幕カードで法政に勝ち点を奪われるなど秋も苦戦が続く。しかし大学日本代表にも選ばれた投打の柱がチームを引っ張れば、優勝争いに加わる力は十分にある。投の柱は大谷。今春大車輪の活躍を見せた2年生エースは世界大学野球選手権大会でも好投。安定した投球でチームを支える。 一方、打の柱は武内。早稲田の主砲は大学全日本でも主軸を打つほどの強打者。そのバットが早稲田の得点力を左右するといっても過言ではない。明大打撃陣は大谷を打ち崩すことが、投手陣は武内を封じ込めることが勝敗のカギを握る。また投手では越智、打者では米田など春は不振に終わった実績のある選手の巻き返しには要注意だ。
注目選手 西谷尚徳 春季リーグ戦は打率0.402と好調。また自身二回目のベストナインにも選ばれた。 春とは違い「打っていかなければならない」(西谷主将・文4)状況にも関わらず、明治打線全体が不調。そんな中で西谷は、田中(啓・農4)とニ遊間で守備と打撃共にチームを引っ張った。第一週目の対東大戦ではホームランを放つ。また、難しい打球を難なくさばくなど、守備の面でも完成度の高さを見せた。そこには「責任感がある」。主将としてもチーム奮起のために声を張り上げた。 自身最後のリーグ戦となるが、「特別な思いはないかな。でも悔いの内容に楽しみながらやっていきたいね」と気負いはない。対早稲田戦でも西谷に注目が集まる。チームに連覇への夢をつなぐのは、この男しかいない。