◆秋季リーグ星取り表
藤井 ヤクルトから2位指名! 早大史上最高左腕と呼び声高い藤井秀悟(人4)が来年神宮に戻ってくる――。11月15日、プロ野球ヤクルトスワローズを逆指名。そして19日、2000年度ドラフト会議において正式にヤクルトに第2位で指名された。スポーツ紙記者に頼まれた色紙に、「開幕一軍」と力強く書き、プロ野球選手への第一歩を踏み出した。 藤井「逆指名していたけどドラフトの日を迎えられてほっとしている。朝の練習中はドキドキしていた。(ヤクルトを選んだのは)いいときも悪いときも自分のことを見ていてくれて評価してくれたから。また神宮でやってきて親しみがある。プロでの具体的な数字よりも開幕一軍にいることが先決。今のままで通用するほど甘くない。すべての底上げが必要。」 目標とする工藤投手や藤井とは違うタイプの左腕の多いヤクルト投手陣からいろいろ勉強したいと一からのスタートを強調した。大学2年からエースとして登板し通算24勝を挙げた過去の実績は関係ない。まずは開幕一軍。そして高校全日本代表で同期だった中日の福留に挑戦状を叩き付ける。野球を始めたころからの夢だったプロの世界。夢をつかんだ藤井。今春にリーグ戦優勝で見せたはじける笑顔をまた神宮で何度でも見たい。
藤井 ヤクルト逆指名! 11月15日 野球部の藤井秀悟投手(人4)が、早大戸山キャンパス体育局2階会議室において逆指名会見を行った。 藤井は「自分でもいろいろ考えたんですけど、一番高い評価をいただいたヤクルトスワローズにお世話になることにしました」と少し緊張した面持ちで逆指名宣言。 藤井は、「自分の調子がいい時も悪い時も評価を受けていたのが一番」 とヤクルト決定のいきさつを語り、「気持ちをマウンド上で出して打者に気持ちで負けないよう攻める投手になりたい」と抱負を語った。 また対戦したい選手として高校全日本でチームメイトだった中日ドラゴンズの福留孝介選手を挙げた。 記者会見に同席していた早大OBの小田義人スカウト編成部次長は「アウ トコースでストライク取れるハートがいい。縦のカーブも一級品。プロの 練習をこなせばまだまだ伸びる」と藤井を評した。 藤井は、大学通算24勝を挙げ早大史上最高左腕と呼び声高い。140 キロを超える速球とカーブを武器にする本格派だ。また本格派左腕には珍しく制球がいい。特に内角低目に決まる速球は威力抜群で六大学の強打者たちを何人も三振にとってきた。 この逆指名会見により11月19日に行われるドラフト会議にヤクルト 2位指名が決定。早大選手のプロ入りは、三沢興一投手(平8人卒=現巨 人、1996年巨人ドラフト3位)以来3年ぶりとなる。
慶大に連勝 春の雪辱果たす! 一回戦、両校投手が踏ん張る。早大先発の藤井は二回、二死後、山田に本塁打を打たれ先制点を奪われる。しかし、その後はほぼ完ぺきな投球で慶大打線を封じる。九回表に佐藤のバスターで1点を奪い同点。その後早大は、鎌田、和田と投手をつぎ込み追加点を待ったが慶大二番手の長田に押さえ込まれる。結局延長十二回で決着がつかず引き分けとなった。 二回戦、先発の鎌田が調子が上がらないながらも、7回を1失点に抑える。二番手の藤井が打たれるが、終盤の逆転につぐ逆転の展開を梅沢主将の一打などで、早大が制した。 三回戦、雨で順延となったため投手陣をやすめることができた。この試合、藤井が今季べストといえる投球で慶大打線を山口の一発での1点のみに抑える。打っては佐藤のソロ、中西の3ランなどで6得点。慶大に春の雪辱を果たした。 ◇10月30日(土)◇一回戦
延長12回 規定により引き分け 【早】藤井(3勝2敗6試合)、鎌田(2勝2敗5試合)、和田(0勝0敗3試合)−林川 【慶】中村、長田−栗林 [本塁打]山田(二回=藤井) ◇10月31日(日)◇二回戦
【慶】渡辺、●長田、中村−栗林、小河 【早】鎌田(2勝2敗6試合)、○藤井(4勝2敗6試合)−林川 ◇11月2日(火)◇三回戦
【早】○藤井(5勝2敗7試合)−林川 【東】中村、●長田、渡辺、平井−栗林 [本塁打]山口(二回=藤井)、佐藤(三回=渡辺)、中西(五回=長田)
東大に連勝 連覇へ好スタート!
一回戦、左のエースの藤井秀悟(人4)が2失点したものの要所を締め、エースの貫録を見せつけた。春に比べ、内角へ決まるストレートが威力を増した。失点の場面も審判の微妙な判定に抗議するかのごとく、同じコースへ投げ続けるなど落ち着きを失わなかった。この日の藤井の力投に野村監督も「夏の成果が出ている」と目を細めた。 ◇9月11日(土)◇一回戦
【早】○藤井(1勝0敗1試合)−林川 【東】●遠藤(0勝1敗1試合)−丹羽 ◇9月12日(日)◇二回戦
【東】●井上(0勝1敗1試合)、真鍋、浅岡−丹羽 【早】○鎌田(1勝0敗1試合)、和田、菊池−林川 [本]中西1号(1回=井上) 明大に連勝 最初の関門突破! 一回戦、藤井秀悟(人4)が完投で明大打線を5安打1失点に抑え込んだ。その力投に打線がこたえ、6回に連打で2点を奪い2−1で先勝した。藤井は9回一死まで無失点の投球で明大打線を寄せ付けなかった。ランナーを出すものの連打をあびない安定した投球で通算21勝目を挙げた。打線は再三ランナーを出すものの相手のエース木塚から1点を奪えなかった。しかし6回、四番梅沢がヒットで出ると、開田、佐藤と連打し一死満塁。このチャンスで七番林川がレフト線に2塁打をはなち2点を先制した。 二回戦は劇的なサヨナラ勝ちで早大が手に汗握る投手戦を制した。鎌田が先発で登板。互いにランナーを出すものの両校投手の力投と堅守で0点のまま9回裏の早大の攻撃を迎えた。先頭の六番佐藤がヒットで出ると七番林川が四球を選び、無死一・二塁で八番米村に打席が回った。米村が初球をたたくと、センター前にボールが転がる。二塁走者・佐藤が懸命に走り、センターからバックホームのボールが届くがランナーはセーフ。緊迫した試合は、劇的な早大のサヨナラ勝ちで幕を閉じた。 ◇9月25日(土)◇一回戦
【早】○藤井(2勝0敗2試合)−林川 【明】●木塚−的場 [本]脇島(9回=藤井) ◇9月26日(日)◇二回戦
【明】●山本−的場 【早】○鎌田(2勝0敗2試合)−林川 立大に連敗 春秋連覇に黄信号 今季、開幕戦で1敗してから4連勝と勢いに乗る立大に連敗を喫し勝ち点を奪われた。2戦とおして無得点と決定力の無さが一際目立った。 一回戦、先発の藤井が不調。4回までに2本塁打を含む4失点と今年最悪の出来。継投した下級生の菊池、和田、江尻も3人で2失点。自慢の投手陣が崩壊した。打線はその投手陣を助けることができなかった。ランナーをだすもののつながらず、相手先発の上野の前に連打ができなかった。結局6安打で無得点。完敗を喫した。 二回戦、先発の鎌田が「今シーズン一番の出来だった」と野村監督に言わせる投球で立大打線を抑える。しかし、この試合も打線はしめりっぱなし。相手先発・多田野の前に6回2死までパーフェクトの投球を許す。試合は互いに0点のまま延長へ。そして11回鎌田が1点を許す。早大も終盤からヒットが出始めた打線が、延長に入り2度の得点のチャンスを生むが、総力戦とも言える選手の交代も功を奏さなかった。結局延長11回、1−0で敗れ、立大に勝ち点を献上した。 ◇10月2日(土)◇一回戦
【早】●藤井(1勝1敗2試合)、菊池(0勝0敗2試合)、和田(0勝0敗2試合)、江尻(0勝0敗1試合)−林川 【立】○上野−今村 [本]野口(3回=藤井)、松倉(4回=藤井) ◇10月3日(日)◇二回戦
(延長11回) 【立】○多田野、上野−今村、坂本 【早】●鎌田(2勝1敗3試合)−林川 法大に勝ち点献上 春秋連覇ならず
前週に立大に敗れ、優勝のためには対法大、対慶大ともに連勝しか残されていなかった早大。しかし一回戦で快勝したが二回戦を落し、この時点で自力優勝消滅。そして他力ながら勝てば優勝が残る三回戦で敗れ、春秋連覇はならなかった。 ◇10月16日(土)◇一回戦
【法】●安藤、前島−大西、浅井 【早】○藤井(3勝1敗4試合)−林川 [本]梅沢(7回=安藤) ◇10月17日(日)◇二回戦
【早】●鎌田(2勝2敗4試合)、江尻(0勝1敗2試合)−林川 【法】○藤井、安藤−大西 ◇10月18日(月)◇三回戦
【法】○安藤−大西 【早】●藤井(3勝2敗5試合)、鎌田(2勝2敗4試合)、和田(0勝0敗3試合)−林川 |