<東京6大学野球:明大6-0東大>◇第1週最終日◇14日◇神宮

 明大が昨年の甲子園準優勝コンビの活躍で東大に連勝した。夏の準優勝投手・野村祐輔(1年=広陵)が先発して6回を3安打無失点に抑えると、9回にはセンバツ準優勝投手の森田貴之(1年=大垣日大)がリーグ戦初登板。3人で抑え完封リレーした。

 神宮にデビューした明大・森田貴が笑顔で初登板を振り返った。「マウンドは投げやすかったです」。9回に登板すると、先頭打者をカウント2-1と追い込み球速147キロの直球で三振に仕留めた。残る2人も二ゴロ、三振に抑えた。「(スピード表示を)見る余裕はなかったです。腕は振れました」。背番号18が納得した表情で話した。

 今春のリーグ戦は1度もベンチ入りできず、スタンドで応援するだけだった。同期の野村はいきなり3勝を挙げて優勝に貢献した。「うらやましいと思ってました」と森田貴。そのライバルはこの日、リーグ戦2度目の先発を任され、6回を3安打無失点に封じた。1回は最速145キロの直球にスライダーを交え3者三振に仕留めた。「制球、キレとも自分の投球ができたと思います。先発の方がいいですね」。コメントも森田貴の先を行った。

 明大野球部は今夏、故島岡吉郎監督の出身地である長野県高森町でキャンプを行った。2人は体力面でも大きく成長、ベンチ入りを果たした。野村が「(森田貴は)刺激になります。ストレートで押せる投手」といえば森田貴は「(野村に)負けないよう投げたい」。連覇に挑む明大にまた頼もしい1年生が加わった。【米谷輝昭】