<東都大学野球:亜大6-4東洋大>◇第6週初日◇13日◇神宮

 亜大・中田亮二一塁手(4年=明徳義塾)がリーグ史上14人目となる通算100安打を達成した。東洋大戦に3安打し、7回に放った本塁打が100本目となった。チームは6-4で先勝、先発の東浜巨(なお)投手(1年=沖縄尚学)は7回2/3を4失点で今季3勝目を挙げた。東洋大は5連敗。

 100本目は低いライナーとなって右翼席に吸い込まれた。7回1死。中田は116キロの巨体を揺すりながら、喜びを押し殺してダイヤモンドを1周した。通算9号ソロ。「(喜びは)抑えました。主将だから?

 それもあります。でも目標にしてきました」。中田が記録達成をこう話した。

 3安打の固め打ち。1回の第1打席で10球目を中前打して勢いづいた。5回には中越え打を放ち、50メートル6秒4の足で三塁を狙った。最後は頭から突っ込んだ。「1打席目のファウルでタイミングが合ってきた。一気に(100安打まで)いけたらいいな、と思っていました」と振り返った。

 8月に新型インフルエンザに感染した。前週までは29打数7安打の2割4分1厘。調子が上がらず「逆方向、逆方向を意識して打っていました」という。そんな本来の打撃を忘れた姿に生田勉監督(43)が怒りを爆発させた。つい4、5日前のことだ。「引っ張れないならダイエットしろ」。この声で自分の打撃を思い出した。

 すでにプロ志望届を提出済みだ。「どこ(の球団)でも行きたい。順位も関係ないです」。100安打には喜びを抑えた愛称「ブーちゃん」が、プロ入りには熱い思いを語った。【米谷輝昭】