慶大野球部初のプロ出身監督となった江藤省三監督(67)が、名参謀と強力タッグを組む。昨年8月まで社会人野球の明治安田生命で監督を務めた竹内秀夫氏(55)が、同大野球部としては23年ぶりの助監督に就任することが8日、決定した。この日東京6大学連盟に就任報告を行い、早速母校指導に乗り出した。

 竹内助監督は慶大では投手として活躍。怪物江川(法大)の1学年上で、神宮で投げ合った経験がある。05年に明治安田生命監督に就任。翌年に24年ぶりの都市対抗に導くなど、2度の出場権を勝ち取った。シダックス監督時代の前楽天監督、野村氏と対戦した経験もある。リーグ通算20勝を挙げた中林伸陽投手(4年=慶応)が抜けた投手陣再建を託され「楽しみな素材が多い。競争して軸になる投手に出てきてほしい」と意欲を燃やした。

 内野手出身の江藤監督とは役割分担して指導する。江藤監督は「プロで何年やったってコーチは専門職。ピッチャーは任せて、私は野手を仕上げられる」と大歓迎だ。この日は08年甲子園で8強入りした新戦力、只野尚彦投手(1年=慶応)をマンツーマンで指導。ブルペンで1球1球、食い入るように見つめていた。