<社会人野球・東京6大学対抗戦:慶大5-2三菱重工横浜>◇29日◇神宮

 慶大野球部初のプロ出身監督となった江藤省三新監督(68)が、神宮初陣を白星で飾った。4番伊藤隼太外野手(2年=中京大中京)らの3本塁打を含む9安打で突き放し、6大学で唯一社会人チームに勝った。

 “江藤流”慶大が社会人相手にホームランを量産した。2点を追う1回裏2死三塁から伊藤の右越え2ランで流れを呼び寄せると、4回にも伊場竜太内野手(2年=慶応)正木拓也内野手(3年=慶応)のソロアーチで点差を広げた。昨年12月の江藤監督就任後、神宮球場での試合は初めて。華々しい聖地デビューにも同監督は「9安打なら8点くらい取れてなきゃ。適時打が打てないのはまだまだ詰めが甘いね」とチーム事情を気に懸けた。

 同部初のプロ出身監督として、結果が求められる。春季オープン戦はここまで6勝6敗。就任後、野手には素振り1日500回を課し、今月前半の高知キャンプでは「毎日1500~1800回は振りました」と言う伊藤は、今年5本目の本塁打で、確実に成果は出てきている。「優勝?

 その話はまだ早いんじゃない」と同監督とニヤリ。04年秋以来の頂点を目指し、春季リーグが4月10日に開幕する。