ソフトバンク先発の大竹耕太郎(撮影・今浪浩三)
ソフトバンク先発の大竹耕太郎(撮影・今浪浩三)

阪神の各打者は大竹のチェンジアップにタイミングを外され、自分のポイントで打てなかった。打者の左右関係なく、直球と同様にしっかり腕を振って、この緩い球を投げてくるから、右打者はバットの先に当たったり、左打者も形を崩された。しっかりと捉えた打球は高山くらいで、外野には5本しか飛んでいない。そのチェンジアップは球数の3分の1以上を占めた。嫌な残像として頭に残るから厄介だ。打者は追い込まれるまでは直球かチェンジアップに絞っていただろうが、とにかく打撃をさせてもらえなかった。

大竹同様、高橋遥はナイスピッチングだった。ボールを前で前で、打者寄りでリリースしている。体重も乗っていた。こうなると打者は距離を詰められたように感じる。18・44メートルではなく、16メートルの間隔で投げられるようで、ホームベース上は球速以上の速さだったはずだ。完璧な投球だっただけに、7回にグラシアルに浴びた1発は悔やまれる。高めの直球で空振りを2つ取っていて、最後はカットボール。落ちるような球をいっても…と思うが、決して責められる内容ではない。(日刊スポーツ評論家)

ソフトバンク打線を相手に力投する阪神高橋遥(撮影・栗木一考)
ソフトバンク打線を相手に力投する阪神高橋遥(撮影・栗木一考)