阪神の新外国人ジャスティン・ボーア内野手(31=エンゼルス)が6日、日本ハムとのオープン戦(甲子園)で本拠地デビューしたが、2打数無安打1四球と不発に終わった。

オープン戦3試合で7打数無安打4三振。早く虎党を安心させる初安打がほしい。

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ボーアの打撃を生でみるのは沖縄宜野座キャンプ以来だったが落胆した。まだ寒さもあって本領を発揮していないという見方もできるが、それにしても内容がまずすぎる。

2回の第1打席は、日本ハム有原が初球に投じた高めのストレートを打って遊ゴロだった。その結果を問うのではなく、ドン詰まりの凡打になるような球ではなかったということだ。

あれが高い飛球、強烈なライナーになっての凡退なら打ち損じたといえるかもしれないが、有原の投球に差し込まれていた。楽しみにしていたから、「あの一打」をみてガッカリした。

第2打席も、1、2球目のストレートに打ちにいくそぶりをみせず、2ストライクから3球目のチェンジアップに空振り三振だ。あえてボールをみているのかと勘ぐりたくなるが、その時期は過ぎている。

6回の第3打席もジッと見送っての四球で快音聞かれずだ。米大リーグでプレーするビデオをみると、チェンジアップ、ツーシーム系の対応は難しいとみたが、まさかストレートに力負けするとは思えなかった。

しかし、近鉄2軍監督だった1996年、タフィー・ローズがシーズンに入って打ち出し、1年目から27本塁打をマークしたように、外国人の場合、あるタイミングで変身することがある。

そろそろ他球団にも怖さを感じさせる姿をみせつけたい。そのためには本番までにできるだけ打席を与えながら調子を上げさせたい。(日刊スポーツ評論家)

6回裏阪神無死、四球を選ぶボーア。投手吉田輝(撮影・前田充)
6回裏阪神無死、四球を選ぶボーア。投手吉田輝(撮影・前田充)