秋山は十分に開幕ローテーションで投げられる投球を見せた。西勇、高橋、ガンケル、青柳の4人が当確している現状で、藤浪、岩貞、中田、スアレスと残りの枠を争っているが、制球力では秋山に分がある。この日のマウンドではその持ち味が出た。特にジョーンズへの投球が良かった。1打席目は内角低めの直球で三ゴロ併殺に仕留め、2打席目は内角高めの直球で中飛に打ち取った。

秋山はアウトローへの投球を基本にしている。内角をつけば、打者目線で外角球が遠く見えて、さらに有効的になる。内、外の両サイドを投げ分けられる制球を持っているが、シーズンに入れば、外角への直球かスライダーが投球の7割を占める時があった。球速が出ないタイプだけに、いかにインサイドを使えるかが鍵を握る。昨年は球にキレがなく、試合を作っても勝てない試合があった。状態は明らかに今年の方がいい。捕手がうまくリードすれば、勝ち星を重ねることは可能だろう。

開幕が延期になったが、日程が決まらないことにはどうしようもなく、難しい調整を強いられる。3週間以上も空けば、コンディションは全然変わってくる。当落線上の投手に関しては今後の実戦で見極めながら、状態のいい投手を使っていくしかない。