指揮官も高く評価した。18日の巨人戦(ZOZOマリン)。1点を追う3回2死二塁で、4番のジミー・パラデス内野手(28=フィリーズ)は打ち損じた。甘いチェンジアップを引っかけ、遊撃へのゴロ。だが、全力疾走で一塁を駆け抜け、内野安打をもぎ取った。その間に二塁走者が生還。同点とし、さらにこの回2点を加え逆転した。

 もし、パラデスが全力疾走を怠っていれば、無得点のまま攻守交代だった。伊東監督は「当然(足の速さという)個人の能力の問題はあるが、今までの4番なら走っていなかった。ベンチが乗っていける。外国人選手が体で示してくれた」と手放しで褒めた。パラデスは「全力プレーは常に心掛けている」。オープン戦は23日時点で1本塁打のみと、“売り”の長打はこれからだが、チームプレーに欠かせない資質を証明した。

 同じく新加入のマット・ダフィー内野手(28=アストロズ)も、オープン戦では全力疾走で内野安打を奪う場面があった。20日に行われたファン向けの「出陣式」。各選手が決意を色紙にしたためたが、2人とも「全力プレー」と書いた。オープン戦首位を決めたロッテ。オフはデスパイネ退団で暗い空気が漂ったが、2人がそろって活躍すれば…。今は、期待が上回っている。【ロッテ担当 古川真弥】