広島のルーキーが鮮烈デビューを飾った。本拠地でのヤクルト3連戦では、ドラフト1位の加藤拓也投手(22=慶大)が、あと2死でノーヒットノーランという9回途中1失点デビュー。5日の中日戦(ナゴヤドーム)で一足先にデビューしたドラフト3位の床田寛樹投手(22=中部学院大)も7回途中3失点と好投した。さぞ、刺激しあっていると思いきや、キャラもスタイルも正反対の2人だ。

 床田はあっけらかんと「ほんまにノーノーやってくれって思ってました。めっちゃ応援してて、途中で自分、ファンと一緒やなと思いました」と笑った。試合後には1軍の寮に引っ越してきた加藤と2人「頑張ろうな」と語り合った。「加藤の好投で自分が落ちるかもしれないけど仕方ないです。もっとレベル上げたい」と続けた。

 2人の共通点はコンタクトレンズだ。床田がオープン戦で捕手のサインが見えずにミス。加藤もデビュー戦で直球のサインを見落として変化球を投げた。「あれ見た瞬間、はい、眼科と思いました」と床田。床田の予想通り、翌日に加藤は眼科に向かった。デコボコかつ相性ぴったりの2人。広島の未来は、視界良好だ。【広島担当 池本泰尚】