さまざまな出来事があった今季の西武。独断と偏見で選んだ10大ニュースで17年を振り返ります。

【17年 西武10大ニュース】

 ◆10位 松井稼頭央、15年ぶりに古巣に復帰

 復帰会見での笑顔には、古巣への感謝があふれていた。「試合に出ることが一番のこだわり」という男が来季の西武にどんな化学反応を起こしてくれるか。

 ◆9位 40周年記念事業で本拠地をボールパーク化

 老朽化が進み懸案事項となっていた若獅子寮と室内練習場がついに生まれ変わる。180億円をかけ、若獅子寮などを新設。19年の夏ごろまでに完成予定。

 ◆8位 野上が国内FA権を行使し、巨人へ移籍

 今季11勝を挙げた右腕が、新天地でのチャレンジを決断した。新たなユニホームで迎えるプロ10年目。セ・リーグでどんな投球を見せてくれるか。そして野上の抜けた穴を誰が埋めるか、楽しみにしたい。

 ◆7位 4年目山川が爆発

 規定打席未達も、打率2割9分8厘、23本塁打、61打点をマーク。2位争い佳境の9月には4番を託され、不振のメヒアを補ってあまりある活躍をみせた。来季は規定打席をクリアし、さらにアーチを量産してくれるはず。

 ◆6位 ルーキー源田がブレーク

 近年の課題だった正遊撃手に定着。新人では56年ぶりのフルイニング出場を果たし、歴代3位の155安打を放った。新人王の活躍は、間違いなくチーム2位躍進の原動力となった。

 ◆5位 秋山、初の首位打者獲得

 打率3割2分2厘をマークし、プロ7年目で初めて獲得。「一番多く打席に立った(659打席)中で獲得できたことは、意味のあることに感じています」というコメントが秋山らしかった。

 ◆4位 菊池、2段モーション問題を乗り越え、初タイトルとなる最多勝&最優秀防御率を獲得

 初めて年間通してローテーションを守り抜き、先発の柱に成長。シーズン終盤での2段モーション問題を自らの力で封じ込めた姿は圧巻だった。ただエースに勝てない球団があってはならない。来季は未勝利のソフトバンクから白星を挙げ、真のエースと認められる存在になってほしい。

 ◆3位 炎獅子ユニホームで13連勝

 赤を基調とした特別ユニホームとして期間限定で着用。7月21日~8月4日にかけて、球団では59年ぶりの13連勝を決めた。着用時の勝率は7割5分(24勝8敗)を誇った、“縁起物”。夏場の快進撃を支えた陰の立役者? だった。

 ◆2位 辻政権1年目、3年連続Bクラスを脱却し、リーグ2位に躍進

 辻監督は就任1年目を「いろんな意味で変わらないといけない、と決意して臨んだシーズンだった。成績以上に選手たちの成長、変化を感じ取れた。その意味では大きく躍進できたと思っている」と評した。2年目の来季はどんな戦いぶりを見せてくれるだろうか。

 ◆1位 森慎二投手コーチが急逝

 6月28日ロッテ戦後。沖縄で耳にした突然の悲報に言葉を失った。チーム関係者全員が、森コーチへのそれぞれの思いを胸に、戦い抜いたシーズンだった。

 森慎二投手コーチの急逝は、大きな悲しみだった。ただ、時がたつにつれて染みる存在感の大きさが、選手それぞれに、前向きなものも残してくれている。

 143試合を戦う長丁場のシーズン。西武は来季、どう戦い、どんなオフを迎えているだろうか。【西武担当 佐竹実】