ギータに首ったけだ。1月にソフトバンク担当になって1カ月。「さすがは日本一チーム」と驚かされることが多いが、初対面で一番、面食らったのがソフトバンク柳田悠岐外野手(29)だった。

 老け顔の記者が柳田に「同い年です」と自己紹介すると、会って数秒なのに「絶対ウソでしょ?」と豪快に笑われた。そこに嫌みはなく、不思議と不快感はまったくなかった。なにか人を引きつける、天真らんまんさを感じさせられた。

 グラウンドでもひときわ目を引く。誰もが認めるバッティングはもちろんだが、守っていても、走っていても、極端に言えば立っているだけでも目立つ。高校生としてはかなり体格のいいドラフト1位ルーキー吉住も、新人合同自主トレ中に遭遇し、「でかい」と驚きの声を上げたのも納得だ。

 それだけではない。とにかくコメントの生きがいい。自主トレをともにした阪神糸井の肉体について聞いたときは「同じ人間とは思えないッス」。新たに就任した選手会長の大変さを聞いたときは「なんとかなるっしょ」。文字にするのがもったいないくらい、声の響きが頭にこびりつく。この言葉の魅力を生かすも殺すも記者の腕次第…。負けないように頑張りたい。【ソフトバンク担当 山本大地】