広島ドラフト1位の中村奨成捕手(18=広陵)の打撃に注目が集まった。6日、日南2軍キャンプ初日。中村奨にとって初の屋外フリーだった。マシンを相手にした4スイング目に左翼フェンスを直撃するライナー性の飛球。その後は佐藤、横山といった1軍経験がある投手も相手にしながら、鋭い打球もあった。

 その打撃を見ていた他球団関係者に感想を求めた。「うーん。何て言えばいいかな…」。言葉を詰まらせ、こう続けた。「木のバットに苦戦してるのかな。まだまだ時間がかかりそう。隣で打ってる打者に比べてスイングが見劣りする。1年目だから当然だけどね。甲子園で急に騒がれてプロに入って、戸惑ってる面もあるんじゃないか」と厳しめの意見が返ってきた。

 本人はその前日5日、周囲の期待にくぎを刺すように言っていた。「すぐ遠くに飛ばすのは無理だと思うので」。そして実際に柵越えはならず。「ミスショットが多かった」などと反省を並べた。しっかり自己分析する姿には好感が持てた。ちなみに先の関係者は肩と足を絶賛。焦らずじっくり、大きく羽ばたいてもらいたいと思う。【広島担当=大池和幸】