目覚ましい若い力が、また輝きを放った。日本ハム堀瑞輝投手が、侍ジャパンで躍動した。4日、オーストラリアと対戦した「ENEOS 侍ジャパンシリーズ2018」では2回0封の快投。あどけなさ残る19歳が、日の丸を背負いインパクトを残した。

 大舞台では、人が変わったように力を発揮する。広島新庄時代、クラスメートからは「声が小さい」「怖い」と言われることから、自ら「暗い男」と名乗ってきた。一方で、マウンドに立てば度胸満点。U18(18歳以下)アジア選手権では守護神を務め、優勝に貢献した。「野球をしていると、すごく楽しくて。人が変わるのかな」と戸惑いながら、笑ってみせる。

 チームの先輩左腕の宮西、広島出身の同郷・中田からも愛される、魅力的な二面性の持ち主。プロ入り後は人見知り克服を図り、テレビカメラの前で手の汗をぬぐい、か細い声で話していた。今では、その面影はない。昨季のルーキーイヤーには人生初の左肘の故障を乗り越え、1軍初登板。初先発も経験し、同年秋には侍ジャパンに選出された。目まぐるしく変化した1年で、心身は大きく成長した。

 両親からは、みずみずしく輝いてほしいという思いが込められ「瑞輝」と名付けられた。名は体を表すように、フレッシュな姿は光を増している。【日本ハム担当 田中彩友美】