<オープン戦:ソフトバンク1-2ロッテ>◇11日◇北九州

 オープン戦だから勝敗は関係ないと言っても、やはり勝負事は負けるよりも勝った方がいいに決まっている。工藤ホークスがどうにも調子が出ない。6試合を戦って2勝3敗1分け。阪神に2つ勝った後は西武、ロッテに3敗1分け。同リーグから勝ち星を挙げていないのは何とも歯がゆい。勝敗うんぬんよりも気になるのは自慢の打線が機能しきれていないことだ。この日のロッテ戦(北九州)では8安打を放ったものの、チーム打率は2割1分6厘で12球団ワースト。内川、デスパイネの主砲2人がまだ欠場していることもあるだろうが、それにしてもどうも元気がない。

 この日までのロッテ2連戦(筑後、北九州)、13日の巨人戦(大分)は内川、デスパイネに加え、柳田、今宮、松田、中村晃らが交代で欠場し、ファーム施設で打ち込みを行う。主力の「疲労」を考慮しての策。この期間中に打撃担当のコーチも居残って彼らの練習を見守ってもらいたかったのだが、基本、自主練習の形となっている。

 14日の巨人戦(ヤフオクドーム)からはベストメンバーで挑む方針だ。残り10試合を切って「勝敗」にもこだわっていくのだろうが、バックアップの選手たちを含め、快音を響かせている野手は少ない。右翼レギュラー候補の上林にしても実戦の中で打撃向上を目指しているのだろうが、なかなか結果はついてこない。「明日(12日、大分で)練習日なので修正していきたい」と上林は口元を引き締めたものの、遠征先でしっかりした時間は取れないはずだ。

 何とももどかしい。開幕生き残りをかけたサバイバル戦といっても、皆が総崩れならば高レベルの争いは見込めない。【ソフトバンク担当 佐竹英治】