ある日のZOZOマリン。投手練習というのは、翌日先発を控えた選手に話を聞くことが多い。記者に「二木くん、ちょっといい? 」と呼び止められたロッテ二木康太投手(23)は、すっと足を止め「あ、はい。僕なんかでよければ」と答えた。いつも思う。腰、低いなあ。

また別の日のZOZOマリン。健康のため、今年になって自炊を始めた二木は、最近ロールキャベツに挑戦した話を始めた。どうやらキャベツの芯を薄く切らなかったため、全然柔らかくならなかったらしい。「クックパッド(レシピサイト)に芯のことまで載ってなかったんですもん。キャベツをはがすのが一番難しかったです」。

聞いていると、慣れない料理に悪戦苦闘する普通の23歳でほっこりする。「キッチンは流しが低くて腰痛くなります。あと上の棚に頭ぶつけるし」。190センチの長身ゆえの悩みもなんだかほほ笑ましい。

プロ野球選手、特に投手は、いわゆる「良い子」より「オレがオレが」な性格のほうが大成すると聞いたことがある。自己主張だったり、我の強さはもちろん必要で、一理あるのだろう。一方、謙虚でつつましい姿勢を応援したくなるのも真理だと思う。

この話の最後に、二木は「書かなくていいですよ(笑い)。恥ずかしいじゃないですか、プロ野球選手がロールキャベツなんて」と付け足した。ごめんなさい、書いてしまった。恥ずかしいどころか、好感しかないと思うのですが、どうでしょうか。【ロッテ担当 鎌田良美】