キャンプも「後半戦」に入った。リーグV奪回と3年連続日本一を旗印にしているソフトバンクの充実度はどうなのだろうか。「まあ、順調にいっていると思うよ」。工藤監督は言った。初日から故障防止と体力強化を目指し、ランニングメニューを課した。前日(14日)に柳田が右股関節外旋筋を痛めたものの軽傷。離脱者も少なく、全体的には及第点といった監督評なのだろう。

16日からA組は紅白戦が始まる。いよいよ実戦スタート。ここからは選手のふるい分けもある。17日に登板する新人4投手にとっては、文字通り「1戦必勝」の投球となる。工藤監督に不安要素を聞いてみた。「うーん、やっぱり先発投手かな」。千賀&東浜の開幕投手争いもあるが、残る4人がまだまだおぼろげだ。工藤監督の口からも千賀、東浜以外の固有名詞が上がって来ない。他球団がうらやむメンバーはいるものの、まだ工藤監督には確定要素がないようだ。いずれにしても実戦で監督をうならせる結果を見せつけるしかない。

キャンプ、シーズンを通じてのテーマである「走塁強化」は、まだその姿が見えない。「(担当コーチには)今後のことはちゃんと伝えてあるよ」。紅白戦、オープン戦を通じて徹底した「走る野球」を実践していくようだ。盗塁にしろ、ワンバウンド投球の積極進塁、外野飛球の打球判断、二塁走者のリードの取り方など。「走塁が強いと、(相手の)投手も投球が崩れたりするし、それはどんどんやっていくようにね」と、工藤監督は意気込んだ。

キャンプ中に開催した4度の勉強会もこの日で終業。いよいよ2019年型のホークススタイルが見えてくる。【ソフトバンク担当 佐竹英治】