メッツとパートナーシップ契約を締結したメッツのメアードGM補佐(中央)と手を組む西武居郷肇代表取締役社長(右)と渡辺久信GM(2019年5月4日撮影)
メッツとパートナーシップ契約を締結したメッツのメアードGM補佐(中央)と手を組む西武居郷肇代表取締役社長(右)と渡辺久信GM(2019年5月4日撮影)

「若い頃からメッツというチームは親しみのあるチームだったんです」。大リーグ・メッツとのパートナーシップ契約締結の会見場で、西武渡辺久信GMはうれしそうに切り出した。「尊敬するピッチャーであるトム・シーバーと同じ41番の背番号を変えることなく選手生活を送っていたので」。メッツで通算311勝挙げ殿堂入りしているシーバー。その41番はチームの永久欠番になっている。本拠地シティフィールドを訪れた際には、記念プレートに足を止めた。

同GMがプロ入りした1年目からつけた番号。「ふと41番って他に誰がつけているんだろうって調べたら、トム・シーバーがいた。当時全盛期で速い球を投げるスタイルが、自分にも少し似ているなあって。あこがれというか、親しみを持っていたんだよ」。球団から1桁番号を打診されても変えることはなく、愛着を持って西武での14年間背負い続けていたのだ。

今年から球団初のGM職に就任した。編成部門のトップとして、今回メッツと結んだ同契約では「スカウティング方法やデータ分析方法の知識を共有」を1つの柱にしながら現場に落とし込み、チーム強化につなげる。「広い視野で見ることで選択肢が増やせる。日本に適用した選手獲得につながる。アメリカは広く、選手が本当にたくさんいる。それでは限界があるから、データややり方を活用していきたい」。そんな縁を大事にしながら、手腕を発揮していく。【西武担当 栗田成芳】

現役時代の西武渡辺久信GM
現役時代の西武渡辺久信GM