プロ入り初のブルペン投球を行うロッテ佐々木朗希(2020年2月13日撮影)
プロ入り初のブルペン投球を行うロッテ佐々木朗希(2020年2月13日撮影)

「朗希フィーバー」はどれほどなのか? 取材研修で訪れたロッテ石垣島キャンプで、13日に佐々木朗希投手が初のブルペン投球を行った。昨夏の岩手大会では午前4時には球場に人影があったと聞き、午前6時にブルペンへ。ラジオ体操の女性たち以外に人影はない…。

一番乗りは午前7時40分に到着した神奈川県在住の下郡山さん夫婦。「私は佐々木君と同じ岩手出身、主人は川崎時代からのロッテファン。どうしても生で見たくて」とブルペン1列目に陣取った。北海道・帯広からのファンは「ロッテキャンプは今回初。清宮君が日ハムに入った時くらい盛り上がってる。すごかった」。近所に住む野球ファンの男性は「朝刊でブルペン入りを知った。ここ数年は野球よりサッカーとテニスを見てたけど、佐々木君が気になって久々にキャンプを見に来たよ。ミットの音が重かった」。午前10時には黒山の人だかりだった。

期間中、同キャンプには計2万900人の観衆が集まった。市の担当者によると、報道陣も県外からの来場者も例年以上で、グッズ売り上げも好調。担当者も「初日の開店前に列が出来たのは初めて。(佐々木朗グッズは)他の選手の5倍は準備したが序盤で売り切れ。前年比150%いくかな」とほくほく顔だった。

学生の頃、一野球ファンとしてDeNAキャンプを訪れたことがある。その時は「皆、そのチームが大好きなんだな」と感じたが、今回は違う。「大谷やマー君よりすごいって言うから」「朗希君が見たい」。チームはもちろんだが、それ以上に1人の選手としての注目度の高さを実感した。

取材後、以前にキャンプの紅白戦でボールボーイを務めたタクシー運転手に出会った。「島で野球を見られるのは2月だけ。島の人は楽しみに待っているんだ。でも朝6時は行かん」と笑われた。石垣島ではのんびり気ままな? 「朗希フィーバー」が起きていた。

プロ入り初ブルペンを終えたロッテ佐々木朗希は集まった報道陣、ファンの視線を受けながらクールダウンする(2020年2月13日撮影)
プロ入り初ブルペンを終えたロッテ佐々木朗希は集まった報道陣、ファンの視線を受けながらクールダウンする(2020年2月13日撮影)