日本生命セ・パ交流戦で中日が好調だ。9日楽天戦に勝利して、17年以来となる勝率5割以上を確定させた。

10日時点でのチーム防御率は12球団唯一の2点台をキープする。交流戦では又吉の6セーブを筆頭に安定したリリーフ陣の活躍もあるが、先発陣をけん引する柳裕也投手(27)と小笠原慎之介投手(23)の存在が見逃せない。柳と小笠原は、与田監督から次世代のエース候補と期待され、10年ぶりのリーグVのキーマンとして注目している。

柳は8日の楽天戦で敗れたものの、交流戦3試合2勝1敗、防御率2・01。今季成績も5勝2敗と自ら3つの貯金を作っている。柳は交流戦での登板を「セの打者は何回も対戦があり、相手も僕の球の軌道とかもわかっている。パの打者は対戦が少ない分、そこでの駆け引きがない。純粋に勝負できている」と振り返った。

小笠原も交流戦は3試合1勝ながら、防御率は0・96。「交流戦は相手と年に1回しか当たらない。新鮮な気持ちで投げられる。自分のやりたいようにできる。自分のイメージと戦える。楽しみの方が、今年は大きい」。そう振り返って、左腕は柳に次ぐ今季4勝目を挙げ、交流戦登板を終えた。

2人の次回登板は18日のセ・リーグ再開後。交流戦で得た経験を糧にするかどうかが、竜の浮沈を左右しそうだ。【伊東大介】

小笠原慎之介(2021年6月9日撮影)
小笠原慎之介(2021年6月9日撮影)