侍ジャパンがオーストラリアを破り2連勝。2次ラウンド進出へ大きく前進した。野球評論家の西本聖氏は「最高の勝ち方」だったと評し、特に5回裏のピンチをしのいだ巨人小林誠司捕手のリードを褒めた。

 -厳しい試合を取って2連勝

 西本氏 投打のバランスが取れていた。先発の菅野がソロ本塁打による1点で踏ん張って、4、5番の一発で勝ち越した。昨日(7日)と違って最高の勝ち方をしたと思う。

 -試合のポイントは

 西本氏 5回裏の大ピンチで見せた小林のリードですね。

 ◆この回、先発菅野が投球数制限のため1死一、二塁で降板。2人目の岡田が登板した。ところがストライクが入らず暴投、ストレートの四球で満塁。ここで権藤コーチがマウンドに向かったが、続く打者にもストライクが入らず2ボールとなった。

 西本氏 ここで小林がタイムを取ってマウンドに行った。この「間」の取り方が素晴らしかった。捕手というのは指でサインを出すだけがリードではない。たぶん岡田はパニックになって頭が真っ白になっていたと思う。それでもこの小林が取った「間」によって冷静になれた。3球目を打たせて二ゴロ併殺打。分かっていてもなかなかできるものではない。小林は最高のリードをした。これが本当のリードだと思う。

 -初戦のキューバ戦では6失点と投手陣の持ち味を引き出せなかった

 西本氏 今夜は左打者に対して内角のスライダーでファウルを打たせてカウントを稼ぐなど良いリードをしたと思う。今日の試合は小林にとって素晴らしい財産になったのではないか。

 -この日の継投については

 西本氏 勝ったから良かったが、5回のピンチは三振を取れる投手を考えれば岡田ではなく千賀で行って欲しかった。